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ABSOLUTE OF MALIGNITY
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2008-06-11 18:46:00)

2008年発表の1st。
バンド名もアルバム名も表記がありませんが、セルフタイトルらしいです。

このバンドもARKHA SVAやASHDAUTAS~などと同様、「正体不明の国産ブラック」として話題になってますが、最近の日本のブラックは正体を隠すのがトレンドなんでしょうか。ブラックって結構イメージ重視な所もあるし、こうした方が箔が付くのかな…?

路線的には、ストレートにブラックメタル特有の寒々しさを体現するリフが素晴らしい、プリミティブスタイル…と表現できそうなんですが、音やヴォーカルから伝わってくる「悪意」はそこらのバンドの比ではありません。その悪意からくる凄みが伝わってくる感覚は、最近のGORGOROTHに近いものがあるように思います。特に憎しみの塊を吐き出すようなヴォーカルはGaahlの凶悪さに通じる物がありますね。1stにしてベテランと同様の貫禄が感じられ、しかも衝動性もしっかりと感じられるのだから凄い。これは支持を受けるのもよく分かります。

寒々しいリフ捌きといい、ザラザラした音質といい、禍々しい風格すら漂うヴォーカルといい、アルバムを構成する要素の全てがブラック好きの耳に心地良く響く作品。ある意味私的にはかけていると癒される音です(笑)。こうしたバランスの取れていながら凄みもしっかり伝える音作りは、硬派を気取る余りブラック好きにすら聴きづらい音にしてしまうよりもずっと素晴らしいと思う。ブラックの禍々しい雰囲気が好きならば買って損なしの作品。

最近の国産ブラックの質の高さを象徴してますね。



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