2008年6月17日、Columbia Recordsよりリリースされた8thアルバム。
前作『Splinter』からバンド史上最長の5年のブランクを置き、バンドは初めてBob Rockにプロデュースを依頼した。
バンドは2004年末には新しいアルバムの曲作りを始めていたが、思うように進行せず、結局2006年になってやっと本腰を入れた。
従来、The Offspringは時間をかけて、自分たちで曲を形にして用意し、それに対してプロデューサーが手を加えていくというやり方だったが、今回はDexterは2曲しか用意せず、Bob Rockとの共同作業で曲作りは進行した。
Dexter『俺たちが話していたのは、8枚アルバムを作ってきて、アルバムを出すたびに成長してきたけど、バンドにとってどうやってネクスト・レベルに行けるのか、っていうことだったんだ』『間違いなく俺たちは、パンクロック出身だし、パンクを聴いて育ってきたし、パンクがインスピレーションの元だし、バンドを始めるきっかけだった。と同時に、俺たち、同じアルバムを何度も何度も作るわけにはいかない。俺たちにとって大切なのは、境界線を押し広げることで、俺たちにとって新しい音楽をクリエイトすることなんだ』
こうして、「パンク自体のルールも破る」ことにしたバンドは、Dexterがギターを弾き、Bobに意見を求め、“どこがいいのか、どうすればもっと良くなるのか、どこにどう新たなパートを加えた方がいいのか”などのアドバイスをもらいながら24曲書いて、最終的には12曲に絞ったという。そして、レコーディングはBob Rockの住んでいるハワイ州マウイ島で半分、バンドの地元カリフォルニア州ハンティントン・ビーチで半分が行われた。
また、制作の途中でドラムがAtom Willardがバンドを脱退。Geffen Recordsとの契約の問題で、アルバムのレコーディングが許可されていない状態だったので、彼はバンドを去ることにしたのだという。またしてもドラマー不在という事態に陥ったバンドは、前作同様再びレコーディングをJosh Freeseに依頼し、やがて後任として元Face to FaceのPete Paradaが加入した。
アルバムタイトルは、"Rise and Fall"は収録曲名から、"Rage and Grace"は"Fix You"の一節から取られた。
アルバム本編に短いイントロがないのは2ndアルバム『Ignition』(1992年)以来のことである。
アルバムはBillboard 200にて全米10位を記録、2013年5月までにアメリカ国内だけで330,000枚、世界で2,855,300のセールスを記録し、商業的に前作『Splinter』を大きく上回った。
Recorded:November 16, 2006 - April 9, 2008, Plantation Mixing and Recording, Haiku, Hawaii/D-13 Studio, Huntington Beach, California/Henson Recording Studios, Los Angeles, California
Producer:Bob Rock