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TRAVEL NOW JOURNEY INFINITELY (2008年)
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TRAVEL NOW JOURNEY INFINITELY
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解説 - TRAVEL NOW JOURNEY INFINITELY
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2008-07-30 18:30:00)

2008年発表の1st。

TRINACRIAはブラック/ヴァイキングメタルバンドのENSLAVEDと、ノイズデュオのFE-MAILのメンバーが立ち上げたプロジェクトみたいですが、音楽性も正にメタルとノイズを融合させたという感じですね。メタル:ノイズの割合は6:4くらいで、どっちかと言うと核はメタルの方にある感じ。

…DEAD RAVEN CHOIRやSTALAGGH、ILDJARNなどブラックメタルから派生したバンドにもノイズに足を突っ込んだような音楽性のバンドがいますが、そうしたバンドは割と加減を知らない所があるのに対し、FE-MAILは本職のノイズデュオだからか、ノイズが普通の音量で聴いていたら耳を痛くするような大きさになったり、不快に感じるような音色になったりといったことがなく、スマートに音楽性をかっこよく、聴いていて心地の良い物にしているという印象。

ノイズ系って難解で聴きづらいものをありがたがって聴いている(私は全くそうは思わないんですが)…みたいに揶揄されてるのを良く見ますが、このバンドの音楽性にそうしたスノッブさは全くなく、曲の情景を更に鮮明なものにしたり、迫力を増したり、陶酔感を強めたり、展開に妙味を設けたりなどに効果的にノイズが用いられているという感じで、むしろ初聴きの時から引き込まれるような当たりの良さがあるように思います。ノイズとメタルの陶酔感を掛け合わせたような曲やノイズがメタルの攻撃性を更に触発する曲など、一曲毎の個性もあり結構取っ付きやすい感じがします。

しかし、骨太なヴァイキングメタルを聴かせるENSLAVEDが、こういうアヴァンギャルド/プログレッシブな方向に興味を持っていたというのは意外ですね…。ENSLAVEDってブラック/ヴァイキング以外に、プログレメタルの文脈で語られる事も多いようですが、骨太な裏に潜む幽玄さに、このTRINACRIAに通じるプログレ性を感じ取ったリスナーが多いということなんでしょうか…。



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