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THOSE WHO CARESS THE PALE
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1.
Usher-to-the-ETHER
★★★
(2008-09-23 19:47:00)
94年発表のデモにボーナストラックとして「Insect(Part 1)」と、VictonikがVBE以前に演っていたバンドMANESの93年発表の作品「Pro-Gnosis-Diabolis」を加えた編集盤。勿論、MANESはシンフォブラックからエレクトロニカに変化したあのMANESとは別バンドです。
このアルバム、VBEの1stを聴いた人ならアタマの出音にかなり驚くんじゃないでしょうか。いきなりマトモにスラッシーなブラックメタルを展開してます。尤も、それは1曲目の冒頭だけで、すぐにベースとドラムが互いに濃厚に舐り合いながら、リスナーを深い酩酊へと誘っていくかのような、いつものVBEサウンドになりますが。…このバンドでのCarl-Michaelのヴォーカルスタイルは、ARCTURUSにも影響を与えたんじゃないのかなあ…。ARCTURUSの2ndのGarmの歌い方とかVBEを意識してそうだと思う。
音質は…デモですが、リマスターされているのか意外に良いですね。
確かに1stの方がアンサンブルのバランスは良いし、靄が掛かったようなギターの歪ませ方は味があるんですが、こっちの方が音圧や迫力では勝っているように思います。ちゃんとアンサンブルを楽しめる音なので、デモだからといって躊躇する必要はないかと。
でもボーナスの「Insect」は…97年の音源だから、成長しより濃厚な暗黒アンサンブルを聴かせるVBEを期待してたら、虫の羽音や悲鳴を組み合わせて作った寸劇的サンプリング音楽だったので、正直がっかりかも…。面白いことは面白いんだけど…。
MANESの音源は…トレモロリフのバックで妙に圧迫感のある、遠雷のような音のベースが鳴り響く曲、よく分からないギターインスト(+少しだけVoあり)、曲自体はまともながらデモ音質が耳に痛いブラックメタル…と、かなりマニアックな内容。…VBEが好きな人が楽しめるかは謎ですが、Victonikという今も昔も我が道を行くブラックメタラーの出自を理解できるという意味で、興味深い音源になっていると思います。
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