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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2009-02-02 23:19:00)

2008年発表の5曲入りデビューミニ。
…NIGHTWISHやWITHIN TEMPTATION、RHAPSHODY、X JAPANなどが引き合いに出された
販促カードに惹きつけられ、「まあ1000円だし…」と軽い気持ちで手を伸ばしたその先には、
とんでもない代物が待ち構えてました(笑)。これ、クサメタルとしてはDRAGON GUARDIAN
(そのクサい曲展開で某メタルショップの売り上げ一位を独占し続けた国産RPGメロスピバンド)
と同じくらいの衝撃を受けたんですが…。
路線は、引き合いに出されているバンドの良い所を集めた感じですね。
基本はNIGHTWISHやWITHIN TEMPTATIONに通じる、シンフォな音にソプラノを乗せた
ゴシック寄りのメロスピですが、全体的なクサさやスケールの大きさはRHAPSODYに、
起伏のあるメロディの展開の仕方はX JAPANに通じる物があると思います。
一般的なフィメールゴシックよりもメロディにメリハリがあって、凄く取っ付きやすい音。
音像が大仰過ぎて、メロ自体の扇情度が疎かになってないのが良いですね。
何気に女性ヴォーカルも素晴らしいです。歌唱力の高いいわゆる「歌姫」を擁するバンドって、
その歌唱力で歌い上げるあまりメロディの繊細さが失われてると感じる事が少なくないんですが、
この人は少し細めの声質で、メロディの展開にあわせて上手く起伏を付けてて繊細さを更に
高めてると思う。個人的に、この繊細な歌い上げからは(THE 3RD AND THE MORTALの)Kali
Rueslattenを思い出しました。男性ヴォーカルやメタル、ポップス風の歌唱を入れず、
ソプラノで全編通しているのも好印象。
疾走を軸にした展開もドラマティックだし、メロデスっぽいメロウなリフも聴ける演奏も
かっこいいんですが、最大の不満は音質。普通にメタル聴く音量だと、ほんと蚊の鳴くような
音しか出力されないんですが…しかも4曲目(バラード)だけやけに音がでかい。
なのでこのアルバムを楽しむには、まず音量のメモリを10ほど上げて、4曲目になったら
5下げて、その曲が終わったらまた5上げて…という操作が必要…なんて面倒くさいんだ!!
漫画の台詞を借りるなら、「上等な料理にハチミツをブチ撒けるが如き音質」ですよ(笑)。
ちなみに音自体は別に悪くはないです。
…でもこれ、音質がまともで、もう少し早く知れてたら多分2008年度ベストアルバムに
推薦してたと思います。それくらいインパクトのあった作品。音質(というか音量)を見直して、
フルレンス発表したら話題になること間違いなしだと思うんですが…その時が楽しみです。



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