APOCALYPSE (1988年)
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APOCALYPSE
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解説 - APOCALYPSE

コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 火薬バカ一代 ★★★ (2009-09-27 21:18:00)

'88年に英インディーズのUNDER ONE FLAGから発表した1stアルバム。(ミックスは名手フレミング・ラスムッセンが担当)
長らくイギリス出身バンドと信じて疑っていなかったのだが、この文章を書くに当たって調べてみたら、実はスイスのジェネーブに本拠を置くバンドだったと分かって驚いた。全編を包み込む暗く湿った雰囲気といい、煮え切らないメロディを歌うヘタウマVoに、ドラマティックに絡み合うツインG、スピードよりも、手数の多いGリフの積み重ねと劇的な曲展開を重視した楽曲の数々といい、生半可なイギリスのスラッシュ・メタル・バンドよりもよっぽど英国然とした風格漂うスラッシュ・サウンドを披露してくれているのになー。
鋭角的なGリフが疾走する高速スラッシュ・ナンバー①⑨を筆頭に、2nd~3rd期のMETALLICAからの影響が濃厚に感じられる作風だが、メロディックなツインGを組み込んで、山あり谷ありで展開していくインスト曲③⑧をしっかりと聴かせきる演奏力や構成力の確かさからは、単なるフォロワー・バンドと切って捨てるには勿体ない程の実力の高さが伺えるし、無駄に大作主義に走ることなく、楽曲をタイトにまとめ上げる姿勢にも好感が持てる。
個人的には歌えるVoを活かした④、NWOBHMの薫りが漂ってきそうな重厚なヘヴィ・ナンバー⑤、そしてバンド名を冠するに相応しいドラマ性を誇る⑥といった、よりパワー・メタル路線寄りの楽曲がお気に入り。
XENTRIXやD.A.M、SLAMMERといった英国産スラッシュ・メタル好きなら是非とも手に取って頂きたい1枚。うっかり買い逃してしまった'93年発表の2nd『THE FAITHLESS』が聴いてみたい。




2. 失恋船長 ★★★ (2022-03-26 12:54:58)

どうしてこんなに魅力的なバンドなのに絶望的なほど知名度が得られなかったのだ?と思わせるバンドは数あれど、このバンドほど作品のクオリティと知名度がかけ離れたバンドのいないでしょう。
Music for Nationsの今は亡きUNDER ONE FLAGからもリリースされたスイス産のスラッシュメタル。個人的にも彼らを知ったのは遅く、2000年に入ってからである。このクオリティなのに仲間内からもこぼれていた事に痛恨の極みを感じるのだが、クールなインストナンバーも知的エッセンスを漂わせ、剛毅なパワフルさやスピード勝負でないことを裏付けているのも見逃せません。良く動き回るリズムは変拍子もバシバシ決め、躍動感がある。歌い手も方向タイプではなくしっかりと歌い込めるタイプだけに、正統派ファンも難なく手にすることが出来るでしょう。NWOBHMからの流れを的確に継承したメタリカスタイルではあるが、随所で感じさせる叙情テイストと親しみやすいキャッチーさ、そこにいい意味でのマイナー臭をぶち込み、アングラメタルなスタイルを形成している。
聴きやすいのだが緊張感が漂い、自分たちの個性を確立しようと努力している点も見逃せません。
古き良き古典スラッシュの調べ、正統派メタルに近いスタイルなのも幅広い層に受け入れられる要素かと思います。なんと言っても北欧マインドを感じさせない無国籍なサウンドだと言うのもポイントでしょう。



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