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THE REVENGE OF SOUL
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-03-01 21:56:00)

09年発表の2nd。

メロデス風味も感じられる、刻み重視のリフに、アトモスフェリックなキーボードが絡むシンフォニック・ブラック。…なんですが、ヴォーカルのマイルドな普通声が普通のシンフォブラックとは比較にならない程多用されているのが大きな特徴ですね。Vintersorg氏や、(EMPERORの2ndの頃の)Ihsahn氏を思わせる見事なオペラティックな、威風堂々とした歌唱で、個人的にはこれだけで名盤指定したいくらいにドつぼ。ハイトーンも使用しますが、小節こそ回さないものの、変に力まない、ダサくならない上品なスタイルはDIMMUやARCTURUSのSimen(ISC Vortex)氏に通じるものがあると思う。

それにも増して特徴的なのは、その余りにもベタベタな哀愁の篭もった、メロディセンス。日本人(特にファンタジー音楽・ゲーム音楽系ミュージシャン)がトラッド風味の曲を作ると、元の文化のそれよりもベタなメロディが出来る事が多いですが、アジア圏のバンドが欧風シンフォブラックを演った時も同じ事が言えるのかもしれません。特に後半は素晴らしく、4曲目のキーボードメロなんてテレビドラマで人が死んだシーンで流したら、余りにもベタ過ぎて逆に笑えるシーンになりそうですもん(笑)。ミッドテンポで美メロを聴かせる展開中心の作風だけに、このメロディセンスは大きな美点となっているように思います。

個人的には、リフはもっとブラックっぽい方が好みだし、音質もメジャーバンドと比べると少し柔らかすぎる(私は聞き疲れしなくて好きですが)きらいがあると思う。でも、魅力的な普通声のヴォーカル、哀愁のメロディセンスは多くのブラック好き、特にSimen在籍時のBORKNAGARなどが好きな方にお勧めしたいです。



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