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VOID (THE DIVINE ABORTION) (2007年)
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VOID (THE DIVINE ABORTION)
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解説 - VOID (THE DIVINE ABORTION)
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2010-05-03 14:56:00)

2007年発表の…ブックレットによると2ndらしいです。

音的には…ノイジーに引き摺るリフといい、葬式めいたメロディといい、ドゥーム的な要素もかなり強いアンビエント寄りのブラック。特に4曲目、空気を震わせながら引き摺るリフの音色なんて、ほぼスラッジに近いといえると思う。この手にしては珍しく、キーボードを使用しないタイプで、代わりにハーモニカや、聖歌や効果音、映画からの引用などのサンプリングを用いて、雰囲気を演出するのも特徴ですね。

また、クレジットによるとドラムトリガーも使用していないそうですが…それがかなり効果を上げている感じがします。普通、音楽に「方向」なんて概念は無いですが…この作品の、特に疾走パートにおいて、下に落ちていくような錯覚を覚えるのは、独特のリズムをこの音色で演っているからだと思う。それと引き摺り系の、葬式メロディのリフが絡むと、まるで視界が黒く染まり、腐り爛れて落ちていくかのような感覚があります。

特に前半、出足の遅い曲が多いため、パッと聴いた分には少し取っ付き辛さを感じるかもしれませんが、それを補ってあまりある個性と暗黒性を感じさせてくれる作品です。鬱系に近い世界観でありながら、異なる方法でそれを描いている辺りに、個性があるように思います。



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