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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2010-06-06 07:36:00)

2010年発表の1stシングル(インスト2曲を含む5曲入り)。
今の所、流通はDISK UNION限定のようです。
メンバー全員が89年生まれという、若いバンドですが…音の方も若いというか、凄く今風ですね。
7弦ツインギター&5弦ベースの編成が繰り出すゴリゴリとしたヘヴィな音に、ダウナー気味な
感情的なヴォーカルによる、少し歌謡的なメロを乗せたスタイルで、V系ロック、
モダンへヴィネス、ヘヴィメタルの三者を繋ぐような音楽性と言えそう(良いとこ取りとも言う)。
グロウルをさらっと盛り込む辺り、感性が今風だな…って思います。
個人的に気に入ったのは、歌謡テイストが嫌味にならない程度に、自然に盛り込まれている点。
タイトル曲なんかはかなり印象的な歌メロがあるんですが、メロ自体にどこか突き放したような
雰囲気もあって、それがヘヴィなバンドサウンドとも、絶望感溢れる歌詞の世界観とも凄く
良く合っていると思う。ただ惜しいのは、1曲目のインストで打ち込みのリズムで遊んで、
聴き手の興味を惹きながら、本編は殆ど生ドラムで演奏している点。せっかく打ち込みリズムを
センスよく聴かせる入口があるのに、それを本編で使わないのは勿体無い。民族楽器をSE的にしか
使わないエスニック・メタルバンドが好きになれない私としては、これは余り歓迎できないかも。
聴いていると、ヘヴィな音にも関わらず、どこか透明感だったり、淡いヴェールに包まれて
いるような感覚だったりを味わえる、不思議な雰囲気のある作品で、ただのヘヴィロックでは
ない音に仕上がっていると思う。この神秘的な感じが、コンセプトの「Sound in the Ocean
that is Bluer than Indigo」なのかもしれませんね。



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