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SWEET POISON (2010年)
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SWEET POISON
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解説 - SWEET POISON
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-06-17 22:55:00)

2010年発表の2nd。

CD店の紹介文で、VED BUENS ENDEやBURZUM、NEPTUNE TOWERSから影響を受けているバンドである事、音楽性を語るのにCYNICが引き合いに出されていた事、メンバーがKVISTやIN LINGUA MORTUA、URGEHAL絡みである事が書かれており、どうしても気になり購入。随分対象を絞った紹介文を書くなぁ…私は見事に釣られました(笑)。正にプロの技(笑)。ワクワクしながらCDをセットし、プレイボタンを押すと…

ミディアム中心の、聴き手を澱んだ沼に引き込むようなアンサンブルが確かにVBEっぽいですね。ある程度整った音質でありながら、ギターの歪みの音色が靄が掛かったような雰囲気だったり、典型的なブラックのがなりの中にダウナーさを感じさせるヴォーカルといい、一聴でVBEに影響を受けてるのが分かる音楽性。例え疾走パートでも泥沼な不条理さを失わないムード作り、(無駄に)良い声ながらやはりダウナーなノーマル声など、ほんと期待した通りの作風です。こちらの方がアンサンブルや展開が、VBEよりやや分かりやすい感じはしますが。

ただ、このバンドがVBEと大きく異なるのは、キーボードが曲の大きなウエイトを占めている点。曲の不気味さを更に助長するかのように包み込むアトモスフェリックな音、独特の美意識の感じられるピアノ、ストリングス、メロトロンなど、メタルで良く使われる音色の他にも、UFOが飛行するときのSE風の音色など変わった音も取り入れられていて面白い。曲名にも「The U.F.O. Is Leaving」なんてものがあるし、こういう宇宙とチャネリングするかのような感覚は、NEPTUNE TOWERSからの影響が強いのかも。このキーボードが、それぞれの曲に更なる個性を与えてますね。

VED BUENS ENDEと比較すると、曲が割と聴きやすく、1曲1曲もキャラが立っている感じで、個人的にはVIRUSの「Carheart」やWINTERBLUTを引き合いに出したい音。CYNIC好きにも推薦できるとは思いますが…CYNICはメタラーなら取り敢えず聴いておく価値ありな音なのに対し、こっちはある程度マニア向けだと思う。展開が複雑とか、予備知識・音楽的知識がないと楽しめないという意味ではなく、波長が合わないと理解出来ないだろう、という意味で難解。私は当然バッチリ合いました(笑)。

一つ難点を挙げるとすれば、特に後半において、普通にプログレ的な情景描写をしてしまっている事でしょうか。いや、情景描写能力自体は素晴らしいんですが…ここまで来たら、もっと暗黒趣味に徹したニッチな作風が良かった。VED BUENS ENDE、VIRUS、WINTERBLUT、CYNICなどが好きな方以外にも、プログレ化してからのNACHTMYSTIUMを支持している方にもお勧めです。



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