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EMM DICHDâ ONDRHOLZ (2009年)
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EMM DICHDâ ONDRHOLZ
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解説 - EMM DICHDâ ONDRHOLZ
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-12-12 21:50:52)

2009年発表の1st。

VINTERRIKETのメンバーが独りで演っているフォークメタル…という触れ込みで買ってみましたが、実際はメタルの要素は殆どなく、ほぼ(ネオ)フォーク/アンビエントと言っていい路線。生っぽい響きのドラムにアコギや笛などによるトラッドメロ、朴訥としたクリーンボイスが乗り、自然音のSEが素朴な雰囲気を演出する作風…ですが、たまにブラックに通じるダークアンビエントパートもあるのが特徴。

しかしやはりアトモスフェリック・ブラックとしては第一級のVINTERRIKETを動かしているだけあって、音で景色を描くのが上手いですよね。聴いてると森林を流れる川のほとりでテント張って暮らしている気分になるような、妙な生活感がある感じしますもん。また低めの声でメロディを歌うノーマルボイスも非常に魅力的で癒されます。時折ちょっと滑稽な感じの掛け声も入り、小さな盛り上がりを見せるのも良いですね。

…そんな長閑な音なのにダークアンビエントパートが入るのが意外といえば意外ではあるんですが、自然的な世界観を描き続けた後だけに、ダークで超自然的な音が来ても音の風景的には地続きに聞こえたりもするんですよね。この辺りの演出のセンスの良さは流石と言ったところでしょうか。

ただ、この作品かなり人を選ぶとは思います。まずブラックメタル要素がほぼ排されているし、フォーキーではあってもクサくはなく、素朴なムード重視なのでキャッチーさも少なめ。音で森林浴をして、癒されたい方にはかなりお勧めできる作品です。



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