「FIRST STRIKE STILL DEADLY」は僕からもお薦めです。ただ僕も持っていて、この前デスメタル好きの後輩に貸したら、「ブラストビートもないしVoもあんまり迫力ないし、最近のデス系ほどテクニカルでもないっすね。ちょっと期待はずれでした」とか言われちゃいました。まあ確かに最近のアグレッシヴな音に慣れた人には少々物足りないかも知れません。が、しかし!彼らは曲が良いんです。リフがよいんです。歌メロも良いし、ソロも良いんです! 最近のそのテクニカルでアグレッシヴなバンド群には、テクニックは凄いけども曲があまり印象に残らないとか、とにかく速くて重いんだけど、それだけとかいうのも多いです(もちろん曲も最高なバンドもいますが)。でもTESTAMENTはとにかく曲が印象的で、リフがキャッチ-、そしてギターソロ、特にアレックスのギターはテクニックも叙情性も最高レベル。正直昨今のデス界の叙情ギターヒーロー、かのアモット兄弟ですらソロイストとして彼を超えてはいないでしょう。あと初期の再録アルバム「FIRST STRIKE STILL DEADLY」はリズム面でもオリジナルを凌いでます。特に名曲「OVER THE WALL」なんかは中盤のアレックスの壮絶なソロで知られてますが、個人的にはそのバックのドラムのリズムパターンにも注目してほしいです。ギターソロの入りの部分で一気にテンションをあげるスリリングなドラムが非常にカッコ良い。あそこがオリジナルと同じフレーズか、新しく入れたフレーズなのかイマイチ自信がないのが残念。僕は彼らの1st、2nd、3rdはだいぶ前に友人から借りてテープに取ったんだけどそれは実家においてきてるんですよ。だから「FIRST STRIKE STILL DEADLY」は嬉しいので。
3rd「PRACTIS…」アルバムリリース後に初来日した時、チャック・ビリーの想像を絶する巨大さ、エリック・ピーターソンの小柄ながらも圧倒的な存在感、それらにも当然びっくりしたが、イチバンの驚きは、アレックス・スコルニックがギターソロでステージ手前に出て来た時、両足をぴったりくっつけしかも内股気味に弾いていたことだ…PVでは膝ついてアグレッシブにソロ決めていただけに、騙された感も若干アリで。はじめ何曲かは結構皆目がテン。 が、現在知的職業についておられるというアレックス、とてつもなく巧かった。 当時、「OVER THE WALLのソロ弾ける?」がギター腕自慢の合言葉だった。 チャックも病を乗り越えたし、「FIRST STRIKE STILL DEADLY」にはガッツポーズだし、彼らにはこれからもまだまだ頼んますよ!と、エールを贈りたい。 最近のどへヴぃ路線も大好きだが、チャックのメロディックなラインと、アレックスのフラッシーばギターソロも、やはり捨てがたいなぁ…