路線は簡単に言うなら、サイバー/インダストリアル要素を含む、知的なアヴァンギャルド・ブラックで、オーケストラルなパートやノイズ/アンビエント、ジャズなどの要素も一部垣間見せる、練り込まれた音…という所ですが、出している雰囲気というか風格が半端ないです。まるで「Antithesis」以降のSECRETS OF THE MOONの威風ある邪悪さと、「Generator」期のABORYMの不穏で頽廃的なムードを足し、後期EMPERORに通じる知性を加えた感じ…というと近いでしょうか。
という訳で、一刻も早くジャンル内で有力なレーベルと契約して、ブラック好きの間にその名を轟かせて欲しいと切に思ってしまう、そんな素晴らしい作品でした。SECRETS OF THE MOONやPORTA NIGRA辺りの知的で頽廃的なブラックが好きであればまず買い。そうでなくても、まずは試してみてほしいところですね。ほんと良いアルバムなので。