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ANARCHIC (2013年)
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ANARCHIC
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解説 - ANARCHIC
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2013-08-25 10:21:37)

2013年発表の2nd。
ジャケ裏に曲名が7つほど載ってますが、実際は2トラック66分という大作主義な構成。CD以外ではトラック分けが異なるそうですね。ちなみにジャケは紙+紙スリーブ…せめてスリーブはビニールにして欲しい…CDに傷が付いてしまう…。

このバンドも、WOLVES IN THE THRONEROOMやPANOPITICONと並んで、最近話題のカスカディアン・ブラック(カナダやアメリカの特定地域の自然主義アトモスフェリックブラックやその一派)として注目を浴びているようで、某ファンジンでもかなり大きく取り上られていましたが…前述したバンドよりも、より音響をフレーズより重視したような、メロブラから離れアンビエンスに重きを置いた作風で、更にコアな路線と言えるかもしれません。

ブラックメタル的なトレモロ及び音壁を作るようなリフが聴けるのは演奏時間の半分くらいで、後はスラッジーに引き摺るリフや浮遊感のあるキーボードを使った、アンビエント的感性で構築されるパート。何気にこうしたパートも、2曲目の幻覚を見そうなキーの音色といい、2曲目のアンビエンス重視の音とトライバルなリズムの組み合わせといい、聴き手をトランスさせるのに十分な霊性を備えているように思います。

そしてブラックメタルパートも脳が蕩けそうになるくらい魅力的。1曲目のキーボードとトレモロを交えた轟音リフが組み合わさる音は繊細なモザイク模様のような美しさ。2曲目の山場で聴ける甘やかなトレモロは、このジャンルを聴く醍醐味を味あわせてくれますね。ただ、1曲目ラストの情けなく裏返ったクリーンはもう少しマシに出来なかったのかと…志村けんのバカ殿様じゃないんだから。しかも長いしほんとイラッと来る。他のパートのクリーンはまろやかで良い感じなのに…。

正直、最初聴いた時はポストブラック方向に傾き過ぎてて、好みじゃないかも…と思ったりはしたんですが、蕩けたい気分の時に聴いたら凄まじい破壊力でした。…これで変なクリーンで現実に引き戻されなければなぁ…。それさえ無ければ、★3つ付けていたかもしれません。



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