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Silence (Usher-to-the-ETHER)


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Silence

2012年発表の2nd。

眼前に高い壁が聳えるような絶望感を伴う、フューネラルドゥームにも通じる引き摺り系のリフによる音圧と、ゴシック的美意識を感じさせる悲壮なメロディをフィーチャーした、ディプレッシブなブラックメタルで、各サブジャンルのいいとこどりをしたようなサウンドですが…これがなかなかツボに嵌まる。

リズムはNORTT辺りの、フューネラル系のバンドと比べると多少速めで、リフも刻みを入れてリズムを強調したりしてますが、これがリフの黒い音圧と合わさるとかなりの圧迫感があって良いんですよね。フューネラルドゥームが一打一打の緊張感がウリだとするなら、こっちはもっとダイレクトなヘヴィさを感じさせる音だと思う。

あと何気に特筆したいのは、メロディの美しさですね。フューネラル系の悲壮感・絶望感とゴシック系の彩り、美しさが絶妙に混じったような印象で、特にインスト曲なんてなにか大作映画(但しバッドエンドに限る)のエンディングのような美しさ。また、フューネラルドゥームにありがちなグロウルだけでなく、ブラック的な引き千切るような高音絶叫も使うヴォーカルも私的にはかなりツボ。

WORSHIPやMOURNFUL CONGREGATION辺りの葬式ドゥームと比べるとテンポは大分速めで、メロディも鮮やかな事からその手のファンには徹底していないように聴こえるのかもしれませんが、個人的にはこれはこれで丁度良い按配だと思うんですよね。AHABやSWALLOWS THE SUN辺り行ける人は試してみてはどうでしょうか。お勧めです。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-10-30 22:33:42)