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EMPTY WORLD (2008年)
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EMPTY WORLD
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解説 - EMPTY WORLD
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2013-12-21 11:31:50)

2008年発表の1st。

どうやらこのバンド、後にフォーク方面に作風を発展させていったとのことですが、この1stの時点ではブラック的ノイジーな音像が儚げなメロディを強調する、いわゆるシューゲイザー系のブラックメタルですね。ブラックらしいトレモロではなく、メロディアスなベースとアルペジオでムードを演出していく作風ですが…多くのレビューサイト・ブログでも言われている通り、この沁みるような儚いアルペジオが非常に秀逸。メロウ系好きなら目頭が熱くなるかもしれません。

但し、メロウで、時に温もりすら感じる優しげなメロディ使いではあるものの、必死の形相で叫び続けているに違いないヴォーカルや、どこか神経を圧迫するような響きを持った、ブラック特有の擦り込むようなリフの音色のせいか、精神を磨耗するような鬱な雰囲気も強く、メロディの性質とも相俟って不安定さも感じますね。また、シューゲイザー系のブラックにはアーバンな空気を感じさせるものも少なくないですが、この作品はパーカッシブなリズムを取り入れた箇所があったり、ネイチャー指向が強め。

儚げなアルペジオが最大のウリな作風のため、例えばKRALLICEからこのジャンルに入ったようなトレモロフェチにはお勧め出来ませんが、繊細なメロディをブラックの苛烈さが強調する、シューゲイザー系ブラックのあの独特な雰囲気が好きな方には、かなりお勧めです。



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