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...and the Physical Shape of Light Bled

2000年発表の3rd。

メンバーがNAGLFAR絡みという事もあってか、シンフォブラックの中ではそれなりの知名度を持つバンドのようですが、出音は王道を少し外したような感じですね。COFやDIMMUと比べると、ミディアムを中心とした展開でメタルとしてのダイナミズムは抑え目な代わりに、ゴシック趣味の強いキーボードを重層的に重ね、アトモスフェリックで美しい空間を打ち出している作風。

ただし、他のアンビエント系のアトモスフェリック・ブラックとは異なり、ギターは意外にメタリック。泣きのメロディを奏でる箇所も多いし、「The Serpent’s Blessing」ではハードロック風のリフまで飛び出してちょっと驚きました。キーボードも空間系のみならず、フレーズ、メロディ重視のため、ヘヴィネスやスピードに重きを置かない音ながらかなりドラマティックな仕上がり。…だけどそれだけに、独りブラック故なのか、バンドサウンドに迫力が足りないのが惜しい…。特にドラムの音はもう少し頑張って欲しかった。

ごく一部(例えば、「Postludium」辺り)では和風ホラーに近いニュアンスのメロディも聴けますし、メロディアス好きな日本人ブラックファンは結構気に入りそうな一枚な気がします。作風自体はかなり好き、もう少し詰めればカリスマ性が出てきそうなところですが…。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2013-12-28 00:42:17)