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Farewell (Usher-to-the-ETHER)


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Farewell

2012年発表の4曲入りEP。
今流通してるPest Production発のものは更に1曲が追加されてます。

ジャケットの雰囲気からしてなにか悲劇的なストーリーを連想させるものですが、中身もそこから想起されるような、トラジックでノスタルジックなシューゲイザー・ブラック。儚いメロディに音を埋めるリフの歪みとアトモスフェリックなキーが絡む…という、典型的なこのジャンルの音像だけでなく、勢い込んで刻むメタリックなリフで攻めるパート、リードギターがあからさまなまでに悲劇的なメロディを奏でるパート、感情の波が押し寄せるようなトレモロを聴かせるパートなど、展開にはメリハリが付いており、かなりドラマティックな作り。ヴォーカルはクリーンは使用せず、剰えデスメタルに通じる低音咆哮も交えてくるスタイルで、展開の明確さとも相俟ってシューゲイザーブラックとしては攻撃的な印象。個人的には、1曲目で使ってる刻みパートがインパクトあったので、もう少しこんな感じの展開があるといいな…と思ったり。

正直、今となっては珍しくないスタイルの音楽性ですし、この手が好きな方以外には敢えてお勧めはしませんが、邪悪さではなく儚さや悲劇的ムードに的を絞った、新世代の感性を持ったブラックが好きであれば聴いて損はないかと思います。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2014-01-29 21:14:55)