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鬱/絶望
ASOFY
PERCEZIONE
(2013年)
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コメント・評価
Recent 50 Comments
1.
Usher-to-the-ETHER
★★★
(2014-02-12 21:36:00)
2013年発表の2nd。
アルバムタイトルの意味はイタリア語で「知覚(perception)」。
ショップでの売り文句がアトモスフェリックな空間の中に絶望的なトレモロが響く…みたいな感じだったのと、アートワークやフォントの雰囲気が先日出たMANESの新作に似てた(発売レーベルも一緒)だったので、その流れを汲む鬱ブラックと思っていましたが…鬱ブラックをメインに据えつつも、スラッジやポストブラックの要素も多分に含む、意外にも実験的なサウンドを聴かせてくれます。
実際には鬱ブラック的なトレモロリフは一部のパートで印象的に使われるくらいで、どちらかというと、空間が撓む様な重々しい空間を演出しつつ黒いメロディを奏でるアルペジオや、聴き手の知覚に直接に絶望感を擦り付けるかのようなスラッジーに引き摺るリフをメインに展開していく作風。まるで光の差さない深海に意識だけ置き去りにされたかのような、陰鬱にも程がある音を聴かせてくれます。
何気に構成が(良い意味で)酷く、アルバム冒頭ではシューゲイザー系のブラックのような、カタルシスを感じるような清浄なトレモロや浮遊感のある音像を聴かせたりしてくれますが、一曲目の中盤を過ぎた辺りから鬱ムードに沈んで行き、黒い絶望感を引き摺りながら進行。カタルシスがあってアルバムを閉じるのではなく、絶望の中に沈んで終わりなのが徹底している感じで素晴らしいです(笑)。
正直ショップでの売り文句にあったような「絶望的トレモロ」は含有率は余り高くなく、そのコピーに惹かれた方に勧めるのは微妙な所ですが、実験性のある、しかもそれが絶望感として実を結んでいるような鬱ブラックが好きな方なら、かなりハマれるのではないでしょうか。
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