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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2014-05-13 22:05:05)

2011年発表の5曲入りデモ。
Self Mutilation Servicesが1000枚限定でCD化しリリース。

ネガティビティに満ちたトレモロが楽曲の根幹を成すブラックで、Self Mutilation Servicesらしい絶望感に満ちた作風ですが…鬱ブラックとしては、かなり攻撃的でドスの効いた音になっている印象。まずその印象の大本になっているのがプロダクション。この手にありがちな高域強調ノイジーではなく、刷毛で黒の色を塗りたくったような、光を遮るような密度を感じるリフの音色が特徴的。

またヴォーカルも、鬱ブラックらしい苦悶に満ちた感情を湛えていながらも、他者を威圧するような攻撃性も備えたがなり声で、やはり鬱系にありがちな裏返り絶叫とは少し毛色が違う感じ。疾走パートも重視した楽曲展開と、プロダクションやヴォーカルの性質が相俟って、レーベルで言うとDaemon Worship ProductionsやWorld Terror Committee辺りの所属バンドに通じるような、どす黒い雰囲気を感じるんですよね。

鬱ブラックって聴いてると楽曲の持つ陰鬱な感情に徐々に引き込まれていくようなものが多いですが、これは最初からそういう「共感」めいたものを拒否してるような、殺気の篭もった作品だと思います。「同情するなら死んでみせろ」って感じの音(笑)。



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