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Falls (Usher-to-the-ETHER)


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Falls

2013年発表の2nd。

このバンドはブラックだけでなく、(カオティック)ハードコアの流れも汲んでいる(だからなのか、現時点で未だにEncyclopaedia Metallumに未登録だったりする)ようですが…両者のダークな面のみを抜き出して、上手い事合わせたような感じですね。一曲目の途中でヴォーカルが「いえーい」的な素っ頓狂な声を上げ、ギターも場違いに明るいメロディを奏で始めたときはババを引いたかと思いましたが(苦笑)、それ以降は邪悪さに全くブレのない、どす黒い音を聴かせ続けてくれます。

カオティックに耳を蹂躙しつつ、ブラックの邪悪さも感じさせてくれるギターリフ、単に暴虐というだけでなく、叩きつけるような炸裂感や、変化に富んだダイナミズムも感じさせてくれるリズム構成、モダン系のバンドとは一線を画する、ヘヴィさと有機的な邪悪さを両立させた音作りなど、どこを取ってもブラックとハードコアの美味しい(暗黒な)部分が上手く融合してます。ぶっちゃけ同郷のDEATHSPELL OMEGAの「Drought」にかなり近いんですけど、こちらの方がより展開的に分かりやすい印象がありますね。

という訳で、1曲目の一部を除いてはかなり気に入った一枚。邪悪なだけでなく、その邪悪さにハードコア要素が一層の凄みを与えているのが素晴らしい。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-05-27 10:13:01)