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MANIFESTO FROM THE DARK AGE
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-06-13 19:27:13)

2010年発表の音源集。
94年発表のデモ「Sadomatic Impure Artgoat」、95年発表のデモ「I’a Aem’nh S’hat’n」、96年発表のFUNERALとのスプリットに収録された2曲を纏めたコンピレーション盤で、イントロ等を含めて14曲となかなかのボリュームのある作品。

「Sadomatic Impure Artgoat」
まずこの音源がかなり素晴らしいです。1994年といえばMAYHEMの「De Mysteriis Dom Sathanas」やDARKTHRONEの「Transylvanian Hunger」などの伝説的なアルバムがリリースされた年でもありますが、これらノルウェーのブラックから良い影響を受けているな…というのが伝わる作品。リフに込められた陰湿で呪わしい雰囲気はMAYHEMに、Rawで衝動性の高い、シンプルな楽曲構成はDARKTHRONEにそれぞれ通じるものがあり、フランスのバンドながらノルウェー産ブラックの衝撃をそのまま体現している音楽性と言えるように思います。フレンチブラック好きも北欧ブラック好きにもお勧めできそうな音。

「I’a Aem’nh S’hat’n」
こちらは「Sadomatic~」で提示した音楽性をある程度踏襲しつつも、良くも悪くも変化してますね。時にリフとユニゾンしたり、時にRawなバンドサウンドを包んだりする、アトモスフェリックでオカルト性の高いキーの音色は、BURZUMやEMPERORの影響でしょうか。こちらはプリミティブ指向なためそのどちらとも異なる音に仕上がってます。また、ノイジーさがより強調され、生々しさだけでなく金属質な感じも帯びてきたように思います。メロディにはフレンチ産らしい不吉さが強くなってますが、個人的には「Sadomatic~」の方がシンプルで好みかも。尚、スプリットの音源もこの路線を引き継いでますが、音像や楽曲の展開がより苛烈になっている感じ。

あと全音源において特筆したいのが、ヴォーカルの素晴らしさですね。当時のNocturno Culto氏並に「歪み」の強いがなり声ですが、彼よりも更にヤケクソ感の強いパフォーマンスを聴かせてくれます。ブラックのヴォーカルの中でも「邪悪さ」「衝動性」はかなり強い声だと思う。マイクを噛み千切りそうな程の狂犬振りが凄まじい。

ぶっちゃけノルウェー産バンドの影響受けまくりではあるんですけど、ここまでしっかり邪悪さを演出できていればぐうの音も出なくなりますね。フレンチブラックの古豪の底力を見せ付けるかのような一品。特に「Sadomatic~」は必聴ですよ。



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