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解説 - THE LIBRA
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-09-02 22:17:38)

2011年発表の1st。
シンフォニックブラックをベースにインダストリアル要素も取り入れているという、国産バンドとしては珍しい作風のバンドですね。個人的な印象としては、良い所とそうでない所がはっきりしているアルバム、という感じですね。

まず特筆したいのは、どこか高貴さと自己陶酔感を感じさせるような、マイルドなクリーンヴォーカルですね。完全にEMPEROR期のIhsahnのスタイルに影響を受けている、声楽的で張りのある歌唱。マイルドなクリーンを取り入れるバンド自体は少なくないですけど、これくらい陶酔的で張りのある声は結構レアだと思う。このノーブルなクリーンボイスだけでも買う価値あり。時々おっさんめいたイガラっぽいダミ声でメロディ追うのは、まあご愛嬌で(笑)。

そしてシンフォニック・ブラックの生命線であるメロディのセンス、これがまた素晴らしい。こちらもIhsahnの影響を非常に強く感じられるんですが、ゴシックな美意識の感じられる、破滅的で美しい、クラシカルなメロディはEMPERORよりもPECCATUMのそれに近いと思う。曲の端々で取り入れられた、インダストリアルな意匠がメロディの美しく破滅的なムードを更に強調。聴いていてうっとり出来ます。

逆に悪い所は、インダストリアル要素を取り入れているせいか、バンドサウンドが硬質というか、いまひとつブラックメタルらしい色気を感じられない事でしょうか。リードギターが相当にメロディアスなのは良いんですけど、ブラックに求められるような寒々しさが感じられない、色気の無いギターリフはもう少しどうにかして欲しかったです。ここが良ければ文句なく絶賛なんですけどね…。

ただ、クリーンヴォーカルの声の作り方と、抜群なメロディのセンスが余りにも素晴らしいので、それを差し引いても☆3つを付けざるを得ません。邪悪というよりは、独自の美意識に満ちた世界観も、なかなか良いものがありますよ。



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