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ENEMY OF MAN
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-09-11 19:44:45)

2014年発表の2nd。

基本的な路線としては、真性でどす黒いシリアスな雰囲気満点のブラックメタルで、レーベルで言うとAgoniaやWorld Terror Committee、Daemon Worship辺りが好みそうな感じ、関連バンドで言えばMGLAに近い音ではあるんですが…この作品はそれを踏まえつつ、ブラック特有の焼け付くようなリフをミッドテンポで聴かせることに特化し、より「どす黒い情景を描写する事」に重きを置いたような作風ですね。

疾走やメロウなメロディに頼らないスタイルですが、ドラムのそれだけでも邪悪さを感じられそうなダークなグルーブ感、リフのどす黒さの中に有機的な蠢きを感じられるようなグロテスクさなどもあり、この手の暗黒な音が好きであればまず退屈はしないであろうと思われます。ひたすらに黒く蠢くリフで情景を塗り潰しに掛かる様は、ストイックというか最早崇高さすら覚えるほど。出音は如何にも真性ブラックめいた黒さですが、情景描写という点ではある意味アトモスフェリックブラックと通じるものがあるかもしれません。

作風的にMASSEMORD(このバンドもメンバーが関わってますね)の「The Madness Tongue~」アルバムを思い出しますが、こちらの方が音に動きが多い分やや取っ付きやすいでしょうか。と言っても五十歩百歩でマニアックである事には変わりませんが(笑)。自身の持つ世界観を描くことに妥協せず徹底している事、描写のクオリティが高い事もあの作品と共通してますね。波長さえ合えばかなりハマれる作品です。



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