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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2014-10-04 20:45:31)

2007年発表の1st。
2014年にDybbuk RecordsがSelf Mutilation Servicesと共同で再発。

かつてはDODFERDに籍を置いた事もあり、2012年にはACHERONTASに加入したというSaevus Helcath氏を中心に結成されたブラックという事ですが…関連バンドはギリシャ産ブラックでもかなり知名度の高いバンドですが、それらに匹敵するくらい魅力的な音源だと思います。

路線としては、ACHERONTASやFUNERAL MISTに代表されるような、宗教色の強く儀式的なムードを持つブラックを、もう少しスラッシュ色強く、オールドスクールな感触で仕上げた感じでしょうか。ブラストで攻めるだけでなく、スラッシュビートも多用した楽曲はある意味ノリの良さも感じられ、メリハリがあってストレートにかっこいいんですが、トレモロリフに込められたメロディは禍々しく密教的なのが良いですね。

何よりも楽曲の出来が良いのが素晴らしいです。特に3曲目、「Bleed Heaven Bleed」は、「The Merciless」期のAURA NOIRにも通じる熱気と、ACHERONTASやFUNERAL MISTを思わせるインテンスさが融合している、かなりの名曲。アングラな湿り気を残しつつ、Raw過ぎないプロダクション、ガルガルと喉を鳴らすような、独特のがなりを聴かせるヴォーカルなども、ブラックの禍々しさの演出に一役買ってますね。

これは再発されたのも頷ける、(アングラ音楽としての)高品質さを感じさせる作品ですね。基本オーソドックスな中に光るものを感じさせる、なかなかのアルバムです。



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