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ELECTRIC CINEMA (2007年)
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ELECTRIC CINEMA
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解説 - ELECTRIC CINEMA
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 失恋船長 ★★★ (2020-02-10 15:11:52)

BOWWOWが本格的な海外活動を視野に入れた時期にリリースされたソロアルバム第2弾(BOWWOWはVOWWOWへと変わる合間ですかね)。キーボードのトミー・エア以外は無名の英国人ミュージシャンの参加という布陣に当時は、誰なんだとファンの間では語られたのですが、これがのちに日本びいきの英国バンドLast Flightのメンバーと判明した時は、さらに謎が深まりましたね。1982年にキャリアとしても無名の彼らが、どのような形で山本恭司側と接触したのか?多くの曲作りにも関与、ある意味、今作の主導を握っている主要キャストになっていることに興味も尽きません。リードヴォーカルも山本自身4曲に留まり、①②④⑤⑥でボブ・ホーソーンに譲り、名曲「LOVE SOMEONE」では二人で分かち合っている。リズム隊も、ギターも含めLast Flightのメンバーが全面参加、それぐらい山本は重宝したという事のなのだろう。

無名のミュージシャンと作り上げた?山本恭司のソロ第2弾は、ギタリストのソロアルバムではなるが、楽曲中心に向かいマニアックな要素を排除。そのバランス感覚のおかげで質の高い無国籍ハードサウンドを楽しめる。勿論、主役は山本なのだから、彼のギターは当然前に出ているのだが、出ずっぱりじゃないバンド感覚に比重を置いたのは、今後の展開を見据えたのか勘繰りたくなりますが、BOWWOWとは違う方向性の為に、ソロアルバムだからと解釈するのが一番かもしれませんね。

ちなみに今作で歌うボブさんはバーニー・マースデンが立ち上げたARASKでも歌っているので、興味がある方はあちらも聴いて欲しいですね。今作に通ずる落ち着いたメロディックハードサウンドを堪能できますよ。
そしてLast Flightがなぜ日本びいきなのかは検索にかけ画像を探してほしい。カタカナで書かれたヘビーメタルレコードと書き順は無視された最終便という文字に、好意を覚えるでしょう。




2. 火薬バカ一代 ★★★ (2021-08-18 23:39:37)

日本HR/HM界の至宝、山本恭司(G)が渡英してレコーディングを行い、'82年に発表した2枚目のソロ・アルバム。驚くべきはBOW WOW名義での最終作となった8th『WARNING FROM STARDUST』とほぼ同時進行で制作が進められていたことで、僅か1か月足らずの内にこんだけハイクオリティなアルバムを2枚も仕上げているのですから、当時の山本の創作意欲はどんだけ神懸っていたのかと。
バックを固めるのはシングル1枚を残して消滅した幻のNWOBHMバンドLAST FLIGHTのメンバー。正直「そんなよう知らん連中起用して大丈夫?」と不安を感じなくもなかったのですが、実際に聴いてみるとこれが確かな歌唱力を有するVo(後にALASKAに参加するロバート・ホーソーン)といい、多彩な演奏の引き出しを持つKey(ゲイリー・ムーアとの活動で知られるトミー・アイアー)といい、実に堂々たるパフォーマンスで山本をバックアップ。特に親交を深めたトミーの才能に感服した山本がわざわざ彼のためにインスト曲“SATURN”を書き下ろした…というエピソードからも、メンバーの実力の程が窺い知れるのではないでしょうか。
仄かにプログレ・ハードの匂いも感じられるOPナンバー①、濃厚に泣き倒すドラマティックなバラード④、一転してポップ&キャッチーに弾む⑥、ヴァンゲリス風味漂うスペーシーな⑧辺りは、このコラボレーションが生み出した最良の結果が刻まれたアルバムのハイライト。この組み合わせであと2、3枚はアルバムを聴いてみたかった。
本作リリースから間もなく、BOW WOWはVOW WOWと名を変えることとなりますが、音楽的にはちょうどBとVの架け橋的な仕上がりと相成った1枚です。



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