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CRY FOR THE MOON
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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2015-04-17 22:42:19)

金谷幸久(G)が『EAU ROUGE』以来、実に20年振りに発表した2ndソロ・アルバム。
名曲“AWARENESS OF ONENESS”収録の前作はなかなかの力作でしたが、シンガーにX-RAY~EBONY EYESの藤本朗、Key奏者に元TERRA ROSAの岡垣正志を招いてレコーディングされている今作もまた、「昭和」の薫りがツーンと鼻腔を突く関西風様式美HMサウンドが徹底されており(何せ収録曲の半数近くがEBONY EYESの楽曲のリメイクだ)、クオリティ面でも一歩も引けを取らない出来栄え。
歌謡曲的な歌詞世界、コブシを効かせたシンガーの歌い回し、そしてGとKeyのテクニカル且つコテコテな掛け合いまで、昨今の垢抜けたJ-METAL的洗練とは一切無縁の脂っこい作風は、人によっちゃ胃もたれ起こす危険性ありありですが、個人的には行きつけのラーメン屋レベルでしっくり来る味わい。
今となってはこうした音をクリエイト出来るミュージシャンの方が少数派ですし、痒いところに手の届くクッサクサな歌メロに悶絶させられる和製様式美メタルの真骨頂というべき疾走曲①③(全く衰えを感じさせない藤本の歌いっぷりにも感動)を聴くにつけ、「絶滅してしまう前に一刻も早くこの音を無形文化財に指定して保護すべきっすよ!」と、ワンカップ片手にクダ巻きたくなる1枚。



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