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To Our Glorious Dead (Usher-to-the-ETHER)


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To Our Glorious Dead

2013年発表の2nd。
自主制作でしたが、翌年にPRC Musicより再発されました。

…オリジナル盤が出たのは2年前とはいえ、去年発売されたCDとしては信じられないくらいの値段で中古で投げ売られてたのでサルベージ。と、軽い気持ちで購入しましたが、これがフルプライス払ったとしても全く惜しくないくらいの、メロディックブラックの良盤。ブラックメタル本来のエクストリームさと、正統派メタルのメロディアスさやドラマティックな楽曲構成、そしてそこはかとなく漂うペイガン臭を組み合わせ、劇的でメリハリのある展開のメロディックブラックを聴かせます。

このバンド、楽曲が良いですよね。アルバム全体で聴ける、時に勇壮に、時に哀愁たっぷりに聴かせるギターメロディが非常に豊潤で素晴らしいんですが、ブラスト時の畳み掛けやヴォーカルのがなりの獰猛さなど、聴きやすい音ながらエクストリームメタルとして温くないのがまた良いんですよね。時折入るヴォーカルのクリーンなど、若干ヴァイキング的な雰囲気も感じられます。ラストのアルバムタイトルを冠した、18分の大作曲のクライマックス部分等は、ENSLAVEDの「Isa」アルバムを想起させるような壮大さ。正直、ここまで良いアルバムとは予想してませんでした…。

真性・プリミティブ系のような、一般的なメタル愛好家が眉を顰めるような邪悪さはありませんが、正統派メタルに通じるドラマ性と、ペイガン的な神秘性や哀愁が見事に合わさった良質なメロブラを展開。比較するとこちらはかなり分かりやすい音楽性ですが、ORPHAND LANDやIN VAINなどのドラマ性高い作風好きな人も気に入るかも。…どうでもいいですが、このバンドってバンドの頭文字を取ると「wota」なんですね(笑)。ヲタ…。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2015-05-27 22:22:41)