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THE SCARRED PEOPLE (2012年)
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THE SCARRED PEOPLE
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解説 - THE SCARRED PEOPLE
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1. ハルディン ★★ (2015-06-04 22:30:29)

「Napalm Records」に移籍しての10thで、前作からまたも長めの合間を置いてリリース。初期譲りのアグレッションやヘヴィさ、そしてまさかのデス声までも復活させて原点回帰を覗かせたダーク・ゴシックの良作だった前作からまたも方向転換。Gサウンドは一歩引いて重厚さが薄れエレクトリックなシンセサイザーを多くフィーチャーしてメタル度が減衰、サイケデリックな空気を湛えたゴシック・ロック路線を展開。バンド特有の暗鬱さもあることにはあるが、前作と比べると大分減退して仄かな薄暗さに包まれている感じになっている。

シンセを主軸にした作風の全体像は中期のSkeleton Skeletronにおそらく最も近いと思われるが、生々しいサウンドの質感や少々エスニックで浮遊感のあるメランコリックさはWildhoneyあたりを、散漫になり過ぎない程度の拡散志向はJudas Christの頃をといった具合に主にゴシック期つまりは4th以降のアルバムから抽出して総まとめしているような印象(ある意味前作とは逆のベクトルかも?)。良くも悪くも地味目に抑えられていたVoメロディに憂いやウェットさがいくらか戻ってきていて好印象。

このアルバムならではという特に抜きん出た点はなく地味ではあるが、なかなか手堅い仕上がり。何よりも時代が変わっても周囲に感化されずにTIAMAT流のゴシック美学を頑なに貫く姿勢に感銘を受ける。



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