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THE OLD PROPHECY OF WINTERLAND (2011年)
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THE OLD PROPHECY OF WINTERLAND
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解説 - THE OLD PROPHECY OF WINTERLAND
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2013-05-01 21:53:56)

2011年発表の1st。
SATYRICONの「Fuel for Hatred」のカヴァー入り。

一応、人並みにメロディックブラックは聴いてるつもりなんですが…この作品は結構な衝撃を受けましたね…。寒々しいトレモロやメロウなリードギターを武器に、緩急を上手く付けて聴かせる、作風それ自体は典型的なメロディックブラックなんですが…とにかくメロディが前に出て主張しまくるのが大きな特徴。クサメタルにどっぷり漬かった人間がDISSECTIONを聴いてその寒々しいメロディの虜になったら、こんな音を作り出す気がします。ごく短いオープニング曲「Cold Winds」の、余りにキャッチーな寒冷トレモロや馬鹿ッ速いドラムロールの時点で、このバンドが派手好きな感性を持っていることは最早確定的でしたけど(笑)。

メロディはしっかり寒々しさや邪悪さといった、ブラックメタルならではの感性が宿っているのに、余りにもそれを前に出しているせいで、最早クサメタルに半分足を突っ込みかけているようなメロメロ具合。ただメロウさや寒々しさがあるだけでなく、しっかり楽曲の展開に合わせてメロディの質感を変えてくる辺り、メロディへの嗅覚は確かなものがあると言って間違いないでしょう。メロディをがっつり強調しつつも、各楽器の音はしっかり聴き取れる音作りはモダンとは言えないものの、決して悪くはないですし、楽曲の展開もメロディの良さを生かすような起伏が設けられていて、なかなかに巧み。メジャー志向な音ではないかもしれませんが、メロブラ好きなら納得できるクオリティは間違いなくあるでしょう。

本人達の意向がどうなのかは知りませんが、クサメタル界でも十二分に通用するであろうクサさを持った、クサメロブラの名盤のお出ましです。ブラック好きのみならず、トレモロリフによって紡がれる、繊細なメロディ目当てでブラックも聴くようなクサメタラー諸兄にも大推薦。これは素晴らしい。



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