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LIVING IN OZ (1983年)
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LIVING IN OZ
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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2024-09-11 23:58:40)

個人的にブルース・スプリングスティーンとごっちゃになってしまうことが多かったリック・スプリングフィールド。オーストラリア出身で、長らくの下積み時代を経て80年代初頭にまず役者としてブレイクを果たした彼が、俳優/シンガーとして人気絶頂の時期にあった’83年にリリースした7枚目のソロ・アルバムがこちら。
無精髭生やして精悍さをアピールするイメージ戦略の変化が物語る通り、本作においては「歌えるアイドル俳優」から「本格派ロック・シンガー」への転身を企図。それに伴い、より力強さを増したご本人のVoといい、サウンドを引き締めるエッジの効いたGに躍動するリズムといい、これまでよりも格段にHR色(アリーナ・ロック風味)が増強された仕上がりとなっています。
勿論、『ブレードランナー』風のPVも作られたOPナンバー①を筆頭に、シンセを生かしたアレンジ等には従来のニューウェーブ風味も留められていますが、それ以上に印象に残るのは、ライブ映えするノリの良さと、一緒に歌いたくなるキャッチーなコーラス・ワークに彩られたメロディアスHRナンバーの数々。中でもレゲエ調のヴァースからサビメロでは爽快な疾走へと転じる曲展開が秀逸な②と、煌びやかに踊るシンセと哀愁のメロディの援護射撃を受けてキャッチーに駆け抜けるアルバム表題曲④は、「リック・スプリングフィールドってニューウェーブ・フィールドの人でしょ?」というこちらの認識をぐるっと引っ繰り返してくれるインパクトを放っていましたよ。
そんなわけで、HR/HMリスナー向け入門盤としてもお薦めの1枚であります。



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