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1. 失恋船長 ★★★ (2015-11-14 15:04:20)

国産スラッシュメタルシーンを語る上で外す事の出来ないダイハードな男たちによる2015年リリースの彼らが辿ってきた音楽性の遍歴を総括するような濃密な一枚。これまで以上に親しみやすいメロディの導入、それらを明確に際立たせる強靭な躍動感を誇るリズムと突破力の高いリフワークは今まで以上に艶を増し、羽鳥の激烈な咆哮がグイグイと牽引しつつも聴き易くまとめ上げた今作は過去最高の出来栄えを誇るといっても過言ではないでしょう。

かつてのハードコアスタイルにも通ずるハイテンションな楽曲とは違う丹念に構成されたバラエティに富んだ楽曲も収録され、その威厳溢れる力強いパフォーマンスは昔の名前で出ています的なスタンスとは違う今の時代を生き抜く強烈なアイデンティティを誇示、ヘヴィメタルの様式を踏襲しつつも破壊的なニュアンスを駆使する様に改めてひれ伏しました。

また力任せに突進するだけではない芸の細かい演出も冴えわたり、その成果は⑤How Longや⑨のInside Me等の楽曲において顕著に表れているでしょう。モダンさも含めこうして間口も広げより深く深化した音楽性はスラッシュメタルという枠を超えヘヴィなロックサウンドを好む多くの人に訴えかけるものがあるかと思いますね。
多様性を帯びたシーンの中で、これほどオーガニックな響きを聴かせるサウンドと言うのは至極稀有な存在である。勢いだけではない羽鳥の唄は、海外のアクトと比べても引けを取らない貫禄がある。そんな羽鳥の寄り添うようにギターは感情の起伏を叫びあげる。大地を揺るがすトライバルなドラム、その大地を駆け抜ける疾風怒濤のベースはバンドの底を支え、この揺ぎ無きへヴィロックサウンドの根幹を担っています。

個人的にもまっさらな気分でキャリア云々関係なく理屈抜きに楽しめました。ロシアンルーレットの玉、全部入ってたよ。




2. 火薬バカ一代 ★★★ (2015-12-02 23:26:14)

結成30周年を祝う記念ライブが呼び水となってリリースが実現したという、CASBAHの2ndフル・アルバム。
十数年のブランクが開いたのに、いきなり叩き付けられるOPナンバー①が、破壊的に刻まれるGリフといい、グワシと鼻面掴まれて強引に引き回されるようなグルーヴといい、そして音楽から離れた生活を送っていたとは思えぬ、シャウト一発でどんな楽曲も自分色に塗り潰してしまう羽鳥恭充のドスの効いた歌唱といい、実に剣呑極まりない出来栄えで、「スゲェ、この人ら全然丸くなってないよ!」と。
並みの若造バンドなぞ歯牙にもかけない、百戦錬磨の凄みを放つ突撃ナンバー②⑦⑧で要所を締めつつも、アルバム全体としては、'99年発表のEP『BAREFOOTED ON EARTH』二部作の方向性を更に突き詰めた、一口に「スラッシュ・メタル」では括りきれない奥深さを有したサウンドを実践。中でも、徐々に内圧を高めていくグルーヴの沸騰に圧倒される④、逆にスカッと吹っ切れたバラード⑤、スラッシーな突進力と、パワー・メタリックなメロディを組み合わせ畳み掛ける⑦、起承転結がドラマティックに決まった⑨といった楽曲は、バンドが一回りも二回りもスケールアップして帰って来たことを伝えてくれる仕上がり。と同時に、それらの楽曲がいずれも本編のハイライトたりえるカッコ良さなのですから大したもんですよ。
こりゃあ確かにCASBAHの最高傑作。活動の継続を期待します。



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