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Hell Machine

専任シンガーのアンドレアス・ウィクストロームを加え5人編成へと生まれ変わった3rd。メンバー変更も音楽性に大きな変化もなく、古き良くHM/HRサウンドの血脈を守る若き勇者は健在だと言う事をアピールしています。曲数も無駄のない8曲、おおよそCD時代とは思えない、スッキリとした作りとなっているが、これは現在の主流だろう。音源はダウンロード、あるいは定額制の時代だ、そんな世の中で、無駄に詰め込む商品に価値など見出せないだろう。
焦点を絞り込んだ音楽性は視聴感も抜群、メロディアスかつハードなサウンドは、突出した派手さやスピードはないが、『これだよこれこれ』とマニアをニヤつかせるお約束の展開を軸に、安心安定のブランド力を発揮しています。TVではないが寄席では確実に笑いを取る、実力派芸人のような安定感、力任せで聴かせない技巧とまとまりに一日の長を感じずにはいられません。先人達の足跡を辿り、その由緒ある血脈を堅守する王道スタイル、その復権と維持に力を注ぐように、わき見も振らず、この道を突き進む姿に好感を持ちますね。前作よりも、キャッチネスさを増量させたのも正解だろう。狭い世界の中で間口を広げてきたなぁと思わせたのも良いアイデアですね。

失恋船長 ★★★ (2019-10-17 16:56:51)


Highway of Heroes

スウェーデンのトラディショナルHM/HRサウンドを信条としたバンドの4Th。前作から専任シンガーを加入させたのですが、その彼が若かりし頃のジェフ・スコット・ソートを思わせる歌声を披露。北欧風味と言うよりは普遍的なスタンスに立つ、正攻法で迫る王道サウンドとの噛み合わせも当然ながらシックリくる逸材、バンドは強力な武器を手に入れた事になります。

とにかく期待を裏切らない展開、それはド派手な仕掛けもなく、過激さやスピードが売りでもない。昨今のラウドミュージックとは一線を画す、古臭いものだろう。ただ、このバンドはオジサン、おばさん相手のトラディショナル商法ではない、本気で、このスタイルを尽き詰め継承しようとする、ガチンコメタルバンドなんだと認識できるギミックなしの本気の音が詰まっているのだ、攻撃性を孕んだメロディアスメタルサウンド、もっと臭いメロやパワフルさを出せば、日本のレコード会社とも契約出来そうな空気すら漂うのだが、それをやっちゃお終いなんですよね。この絶妙な空気感、このアレンジセンス、リフ、ソロ、メロディと、付け焼刃のパクリ芸では到達出来ない熟練の技を感じずにはいられません。マニアご用達の
High Roller RecordsからスウェーデンのThe Sign Recordsに移籍してのリリースですが、杞憂におわりましたね。古き良きスタイルを堅守する、北欧の若き勇者の躍進に今後も目が離せません。

失恋船長 ★★★ (2019-10-17 16:38:47)


Phoenix

スウェーデン出身のNWOTHMバンドが2013年にリリースした2nd。頭からいきなりメイデンよろしくな疾走ナンバーで幕が開き、往年のサウンドを愛するものならニヤニヤとさせられること間違いなしと掴みはOK。音楽性も概ね前作の流れを組みNWOBHM風の楽曲に北欧ならではの冷ややかなメロディが乗り、甘口にならない硬質感とビンテージ臭がこのバンドの肝、やや狙いに行った感は否めないが、若いのに古臭い音を出す奴らだなぁと興味は尽きません。鋭利なリフとテクニカルなソロ、メロディアスな美旋律が華麗に踊るポップフィーリング溢れる快活な楽曲は聴いていて気持ちがイイですね。

失恋船長 ★★ (2016-01-25 15:54:47)


Adrenaline Distractions

正統派HM/HRマニアにとっては安定のブランド「High Roller Records」から2011年にリリースされた北欧はスウェーデン出身のツインギター編成、ベースがボーカルを務める4人組による1st。あえて狙ったのでしょうが、この少々埃っぽい臭を漂わせたサウンドメイクがツボ、生き生きとした良質なメロディが華麗に躍動するヘヴィなサウンドはまさにNWOBHM、キャッチーなリフワークにフックに富んだメロディを生かした歌メロ、一聴して耳に馴染む聴き易さと、ハードさのバランス感覚は若手とは思えぬ完成度の高さ。その分、粗くともはち切れんパワーがない分、少々大人しいと感じる面はあるのかもしれませんが、今は欧州を中心に、かなり規模で普通の音楽が急速に認知を広め、一頃のデスヴォイスブームも落ち着き、ようやくドーナツ化した空洞を埋める作業が進んでいるように感じます。歴史は巡るのですが、色んなスタイルのバンドが共存し反映する事が理想でしょう。トラディショナルとはなんだ?どうしても昔の作品は音質も良くないし、古臭さは否めない、そんな理由で手が出ない人にこそ聴いて欲しいですね。普通の事を普通にやっているだけだし、ド派手な仕掛けも、飛び抜けたリーダートラックもないのですが、作品を通して聴いた後の試聴感の心地よさ、時代とスタイルを超えた普遍の音楽性に笑みがこぼれました。恐るべしHigh Roller Recordsよ!!

失恋船長 ★★★ (2016-01-09 15:24:25)