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You're Never Alone / After Hours (火薬バカ一代)
After Hours (火薬バカ一代)
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You're Never Alone / After Hours
ワイルドに歌いまくる熱唱型のVoと、泣きの入ったメロディを
奏でるGとが劇的かつエモーショナルな盛り上がりを演出する
アルバムのハイライト・ナンバー。

火薬バカ一代 ★★★ (2023-07-06 00:08:17)


After Hours

マークとスティーヴのオウワーズ兄弟といえば、故スティーヴ・グリメットが率いたLIONSHEARTの衝撃のデビュー作『獅子の咆哮』(’93年)制作に多大な貢献を果たしながらも、あのアルバムが日本で評判を呼んだ頃には既にバンドを去っていた謎多き双子ミュージシャン。このAFTER HOURSは兄弟がLIONSHEART参加以前に在籍していたバンドで、本作は’89年リリースの2ndアルバム。LIONSHEART人気を当て込んだのか、発表から4年が経過した’93年になって唐突に日本盤の発売が実現しています。(但しその時には既にバンドは解散状態にあった模様)
1st『TAKE OFF』(’88年)ではBON JOVI路線のメロディアスHRを演っていましたが、ここでは80年代末期HR/HMシーンの流行に則り、ブルージーな味わいを飲み込んだ、よりギター・オリエンテッドなサウンドを披露。メジャー制作だけあってプロダクションはしっかりしていますし、ワイルドな声質のVoのガッツ溢れる熱唱と、泣きの入ったメロディを奏でるGを生かした劇的な名曲③を筆頭に、エモーショナルな盛り上がりっぷりに惹き込まれるバラード④、キャッチーに弾む⑤、WHITESNAKE風味の愁い振りまく⑥、1st路線の爽快ポップ・メタル⑦等、本編(とりわけ中盤戦)には聴き応え十分の秀逸な楽曲が並んでいます。オウワーズ兄弟は既に曲作りに関与していないものの、不思議とLIONSHEARTに通じるテイストが感じられたりも。(どっちもWHITESNAKEから影響を受けてるだけか)
LIONSHEARTが気に入った方なら、探し出してチェックする価値は十二分にあると太鼓判を押せる1枚。1stも再発してもらえないでしょうか。

火薬バカ一代 ★★★ (2023-07-04 00:06:02)


Take Off

英国産のメロディアスHM/HRバンドが1988年にリリースした1st。このバンド実はLIONSHERATのメインソングライターだった、あのオーウェンズ兄弟が在籍していた事でも知られ、デビュー直前までいた事でも有名である。しかも全曲、二人のクレジットがあり、やはりここでも素晴らしい手腕を発揮していたことになる。
ジャケットには4人しか映っていないが、実際は5人目となるキーボードプレイヤーも重要な役割を果たしているので、紆余曲折あってのデビューだったんだろうなぁと勝手に推察しています。

英国産と言うだけあり、情緒のあるメロディも流れており雄大でスケールの大きなバンドサウンドは、単なる売れ線志向のバンドとは一線を画すものであり、アメリカンプログレハード勢にも肉薄する懐の深いバンドサウンドを披露している。とくにちょいハスキーなシンガーの歌声も、このメロディアスロックとの相性も抜群であり、彼が熱く歌い上げる事でロック色を強めているのも好印象。歌の強さからTerra Novaも思い出すし、単なる売れ線バンドとの違いを感じさせるのはAutograph辺りを思い出させてくれます。キラキラキーボードだけじゃないロックな歯応えがあるこれが一番ですよね。

その辺りがクラシックなロックナンバーのカヴァー、ローリングストーンズの名曲⑧へと繋がるのでしょう。大胆にキーボードをフィーチャーして新たなる息吹を吹き込むも奇をてらったアレンジにはならず、キーボードを効果的に使いテンポアップさせたことでスリリングに展開、ギターもここぞと弾きまくりガラリと印象を変えた。こういう腕があるのがバンドとしてのポテンシャルの高さに繋がると思います。全9曲35分を切るランニングタイムも手伝い視聴感も良く、気が付けば頭から再生したくなる魅力があります。

類型的な面はありますが、個人的には良い部分を愛でて楽しむタイプなので無問題。質の高い普遍的なメロディアスロックとしてメロディ派のマニアにススメたい一品です。国内盤があるのかは分かりませんが、今作はコレクターの間では話題の商品となり、AOR HeavenのClassixシリーズによる再発があるまでは、高額なレートも付いた一品。
ある意味、雑誌の批評なんかよりもよっぽどアテになる世間の評判の高さ、再発も今はないので人気に陰りはありません。メロディ派を自負するマニアなら一度は手に取って欲しい一枚ですね。

失恋船長 ★★★ (2021-10-03 14:02:50)