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ON TARGET (1989年)
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解説 - ON TARGET
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1. 失恋船長 ★★★ (2021-09-19 22:07:59)

シンガーのリー・ハートとエディ・クラークがイニチアチブを握り制作されたアルバム。完全にAOR調のメロディアスロックスタイルに舵を切っている。こういう現象をどう受け止められるかで評価が分かれる。
個人的には、こういう議論になるたびにリッチーブラックモア率いるRAINBOWをどう考えているかで決めるのだが、いずれにしろ、デビュー作との変遷を受け止めないとどうにもならない。
時代性を感じさせるキーボードの音色、適度にハードで疾走感のあるナンバーも軽めのサウンドメイクを前に複雑な気分になるのだが、湿り気を帯びた哀愁のメロディ、アメリカ産ではあり得ない情緒のある泣かせのハードサウンドは、安いミックスのせいで魅力を半減しているが、これでギターとリズムセクションにロックな歯応えと深みを持たせたら、さぞやカッコイイさすらい刑事哀愁系に仕上がっていたでしょうね。
アイデアの流用が多いリー・ハート。ある意味、リー・ハート節が聴ける今作は色んな意味でリーの魅力に触れる事が出来る。そういう意味でも主役はリーであろう。
ギターは誰でも務まるようなつまらないものだし、リズムセクションもプログラミングで済むような仕上がりである。
それだけに、物足りなさはあるのだが、AOR系のハードサウンドが好きな人や、哀愁系にとことん弱い人には勧めたい一枚である。ちなみに、ここに登録されている曲順と、国内盤は違います。
久しぶりに聴いたが、ミックスが感に障るなぁ。アルバム一枚として聴けんぞ、クオリティは悪くない。責任者出てこいと言いたくなる。打率250、ホームラン15本、打点60の万年7番打者のような作品になっている。でもワシは嫌いにならんぞ。



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