本邦初登場作となった'82年リリースの2ndアルバム(邦題は『招かれざる客』)。 不気味なアートワークに仰々しい邦題、オカルト趣味を前面に打ち出した歌詞、それでいてダークさやオドロオドロしさは控えめに、ブリティッシュな哀愁を湛えて時にポップな表情さえ見せる楽曲の数々・・・と、デビュー作の作風を忠実に受け継いだHRサウンドは健在。 寧ろ、Keyをアクセントに用いて、よりキャッチーに、よりメロディアスに洗練された収録楽曲のクオリティには確かな向上の跡が見て取れ、中でもその筆頭に上げられるのがOPナンバー“DON'T BREAK THE CIRCLE”。和風メロディを取り入れた怪しげな序曲から繋がる劇的な曲展開、味のあるオヤジ声を駆使して憂いを帯びた歌メロをエネルギッシュに歌い上げるデイヴ・ヒルのVo、エモーショナルな泣きメロ携えて切り込んで来るツインG、そして思わず一緒に歌いたくなる強力なキャッチネスと、この名曲には初期DEMONの魅力の全てが詰め込まれていると言っても過言ではありません。 他にも、濃厚に咽び泣くバラードの名曲“HAVE WE BEEN HERE BEFORE?”もあったりして、個人的にはDEMONの代表作と言われるデビュー作より愛聴している1枚だったりします。