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The Eyes of Time

新たにチップ・クロヴィアンが加わりツインギター体制へと変貌。音質もクッキリと輪郭を浮きだたせたことにより、各メンバーのプレイも浮き彫りとなりサウンドプロダクションにメリハリが生まれた。それにシンガーも、高音域を使うようになり前作よりも明らかに歌いこめており、そのロブ・ハルフォードを想起させるメタリックな歌い回しはパワーメタルサウンドに良く似合います。全てにおいてスケールアップしたバンドサウンドは、二本のギターが織りなすアクロバティックな高速ツインリードに彩られ色艶も倍増、そのいい意味での隙間が出来たことで聴きやすさも誘発、それでもって攻撃力は落ちるどころが、こちらも倍増と素晴らしい出来栄えを誇っています。
冴えわたる劇的なるツインリードが駆け抜けるナンバーなど聴けば、ギタリストならずともグッと惹き寄せられるでしょう。2作目にしてストレートなパワーメタル色とテクニカルな構成がバランスよくハマっている有望株のバンドに成長しましたね。

失恋船長 ★★★ (2020-05-05 14:57:24)


The Forgotten Scroll

あのマーティー・フリードマンがプロデュースを務めた事で知られるベガス産のパワーメタルバンドのデビュー作。リリース元がシュラプネルですからね、勿論、ギターはテクニカルとお膳立ては揃っています。
重厚かつ陰りのあるサウンドは欧州的な匂いを発散、レーベルメイトだったCHASTAINあたりを想起させるスタイルだが、こちらの方がよりパワフルかつプログレッシブなスタイルに軸足を置いておりカチッとハマった時の一体感は、相当な迫力を有する。
その反面、分離の悪いサウンドプロダクションのせいもあり、音符に埋め尽くされた音圧の壁による閉塞感が生まれ、聴いていると肩がこるような堅苦しさが評価を分けるポイント。一曲、一曲のアイデアは悪くないし、ギターも巧者。随所にスリリングなプレイをねじ込み聴き手を煽ってくる。それに、一辺倒にならぬように少なからず、多彩なアイデアも用いろうと工夫しているだけに、その魅力を伝えきれていないのが残念。またシンガーも、中低音域を駆使して迫力をだそうと、少々おどろおどろしい歌い方に終始しており、画一性に拍車を掛けているのも気にかかる点です。

しかし、これがUS産の裏番長スタイルのパワーメタルサウンドだし、シュラプネル謹製のソロになると俄然光りだす、あの方程式は健在と、マニアなら必ずや満足していただけるお約束が満載です。

失恋船長 ★★ (2020-05-05 14:29:07)


The Eyes of Time

一応、ツインギター体制になった2作目で、①はハッキリ云って冴えないが、スピード②"West World"は中々だと思うし、当時愛聴した③"Twilight Of Modern Man"はイイ曲だと思う。
そして疾走スピード曲④"Alexander The King"は隠れた名曲の域。
まぁ所謂"捨て曲!?"が存在するのは事実だし、一般的にはおススメ出来るモノではないのかも知れんが③や④辺りは動画サイトなんかで是非とも聴いてみてほしい。
そして最後にプロデュースのマーティなのだが、別に良い仕事をしている訳ではないし、もっと云ってしまえばレーベルお抱えエンジニアだったスティーヴ・フォンタノ色が強く、相も変わらず彼の絡んだ作品は音が団子状態になってしまっているし本作も同様であってマーティの存在は極めて希薄なモノだ。

聖なる守護神 ★★ (2016-10-14 19:58:50)


The Eyes of Time

速弾きギタリスト、トニー・フレディアンリ率いるネヴァダ州出身の4人組ヘヴィ/パワー・メタル・バンドが、
'88年に発表し、一部では「彼らの最高傑作」と評価の高い2ndアルバム。
プロデュースはマーティ・フリードマン、エンジニアはスティーヴ・フォンタノ、ジャケットはガイ・エイチソンが
担当・・・と、基本的には前作と同じ布陣で制作されていて、作風の方も「SHRAPNELメタル」路線を継承。
その一方で、今回はよりアグレッシブに、よりスピーディにと、パワー・メタル分の一層の強化が
図られており、曲によっては、1st~2ndの頃のVICIOUS RUMORSを思わせるモノもあったり。
ただ、それと引き替えにメロディから叙情性が薄れてしまっている点は痛し痒しで、②④のような勢いで押し切る
疾走曲ならともかく、ミドル・テンポの楽曲においては、フックに欠ける歌メロの平凡さと相俟って、どうしても大味感が漂う。
尤も、前述の疾走曲や、Bのテクニシャンぶりも光る重厚な⑦、メジャー・キーを用いた前作には無かったタイプの
バラード⑨なんかは優れた出来だし、何より、ヨーロピアンなドラマ性を備えたトニー・フレディアンリの
Gプレイの素晴しさは相変わらずメチャ強力。彼のソロがスタートした途端、楽曲がパッと輝きを放ち始める辺りも
前作同様。この華やかなGプレイを聴くためだけにでも、購入する価値がある作品になってるんじゃないかな・・・と。

火薬バカ一代 ★★ (2009-10-18 21:56:00)


The Forgotten Scroll

現在は人気バンドTHIRD EYE BLINDに籍を置くトニー・フレディアンリ(G)が中心となって、アメリカは
ネヴァダ州にて結成された4人組パワー/スラッシュ・メタル・バンドが、プロデューサーにCACOPHONY時代の
マーティ・フリードマンを迎えてレコーディング、'87年にSHRAPNEL RECORDSからリリースした1stアルバム。
ダークな雰囲気漂うジャケット・アートワークを、タトゥー・アーティストとして大成したガイ・エイチソンが
手掛けていたりと、今考えると結構豪華な陣容で制作されている本作だが、各楽器の分離の悪いゴチャッとした
音作り(エンジニアはSHRAPNELお抱えのスティーヴ・フォンタノ)や、欧州HMからの影響を伺わせる、アグレッシブだが
キャッチーさに欠けるマイナー調のパワー・メタル・サウンドは、如何にもSHRAPNEL RECORDS謹製といった感じ。
ただ、ドラマティックなバラード⑨に良く表れている通り、声域4オクターブを誇るというロブ・ハルフォード型の
Voがちゃんと歌える実力派である事と、何よりトニーの華のあるGプレイが、作品の完成度をガッチリと底上げ。
緩急もへったくれもなく終始派手に弾きまくっているため、鬱陶しく感じられる場面も無きにしも非ずなれど、
例えば①のような大味なHMチューンでも、彼のGソロが切り込んできた瞬間、パッと楽曲が輝きを放つのだから大したもの。
CACOPHONYやRACER Xといったバンドが楽しめる人なら、購入する価値が大いにある1枚かと。
長らく廃盤状態で国内盤はプレミア価格で取引されてましたが、最近ようやっとリマスター盤が再発されたしね。

火薬バカ一代 ★★ (2009-09-23 21:38:00)


The Eyes of Time

2Ndアルバムです。APOCRYPHAは3RdのAREA54とこのアルバムしか知りませんが、
こちらはけっこう好きです。ダーク、ヘヴィ、そして不思議なメロディライン。

QBC ★★ (2008-01-19 19:10:00)