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Tetsuo & Youth

5thアルバムです。2nd~4thはどれも悪い出来ではないし、かなり売れもしたらしいけれども、どうにものめり込むまでは至らなかったのですが、今作は塚本晋也監督の『鉄男』にインスパイアされたという驚愕のオタクっぷり発揮アルバムというところに面白みを覚え、期待して購入。
一聴して、ぶっ飛びました。凄い! なんだこれ!?
なんというファンタジックでプログレッシヴなヒップホップでしょう。こんな衝撃は、COMMONの『Electric Circus』を聴いたとき以来。空気感が一般的なヒップホップと全然違います。
美麗で清涼感あふれる、しかしインパクトの強い風変わりなトラック群に、よくもまあここまでリリックを詰め込むものだと呆れるほどに饒舌で多彩なラップ。
売る気のなさそうなアーティスティックなアートワーク(2nd以来どれも地味ですが)、ヒップホップにあるまじきやたらに長い曲(8分超3曲)、間に挟み込まれる季節を表すインストゥルメンタルと、商業主義とは一線を画して作品としてトータルで組み上げた《アルバム》。
1st以来、ようやく心底から驚嘆させてくれる作品を出してくれました。たぶん今後何十年も聴き続ける一枚になりそうです。

うにぶ ★★★ (2016-12-26 20:26:03)


Food & Liquor

シカゴ出身のヒップホップMC、ルーペ・フィアスコの1stアルバムです。酒も薬もグルーピーもお断りな、健全スケートボーダーにして、日本サブカルオタク。
表の華やかな音楽おもちゃ箱的ジャケも魅力的ですが、内側のアートワークも善悪の価値観を逆転させて描く風刺の効いたコンセプトが実に巧みで、アメリカ人イスラム教徒ならではのアイデンティティがよく出ているなあと、感心しました。
トラックにしろラップにしろ、もっと激しくガツンとくるタイプの方が好きなのですが、それでもヒップホップで最も好きなアルバムは、このアルバムかもしれません。なにしろ曲が良い。
激しさには欠けますが、哀愁と躍動感が同居していて、いつ聴いてもドキドキワクワクさせてくれるフレッシュさがあります。煌びやかでメロディアスで、比較対象としてはOUTKASTやKANYE WEST、The Black Eyed Peasあたりのファンに受けそう。
(3)~(13)はもう、圧巻。特にI Monsterの「Daydream In Blue」を使った(9)「DAYDREAMIN'」とReturn to Foreverの「The Romantic Warrior」を使った(13)「AMERICAN TERRORIST」は、いつ聴いてもうっとりします。なんて美しいヒップホップ。

うにぶ ★★★ (2016-12-24 17:40:27)