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Sweetness and Blasphemy (Usher-to-the-ETHER)


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Sweetness and Blasphemy

2015年発表の1st。

ヴォーカル、ベース、キーボードと編成の半数以上を女性が占めるイタリア産のシンフォニック・ブラックというプロフィール、そしてCDを取り出すと読み取り面の外周にお洒落な装飾があり…と、前情報からは華やかで派手なシンフォブラックを期待してしまいますが…派手さは予想通りなものの、大方の推測を裏切る野蛮さを感じる音で驚きました。シンフォ系ながらむしろノリとしては南米やオセアニアのブラックに近いんじゃないか…っていう。

まずリフの残響音すら重々しく感じるプロダクションがかなりヘヴィなことに加えて、時々リフやリズムのフレーズがオールドスクールというか、ロックなノリを見せており、それがエクストリームメタルの攻撃性と合わさり非常に野蛮で攻撃的な音に。更に女性ヴォーカルが、女性特有の憎々しさやサベージさを感じさせつつ、男性以上のパワーを出すことに「成功してしまっている」という稀有なタイプなこともあり、より野卑な雰囲気が強調されてます。若干英語の発音が訛っているというか、フリーダムなのも素晴らしい(笑)。「Hades」という単語が「ア゙ア゙ア゙ア゙イ゙!!」としか聴こえない所とかあるし(笑)。

…こう書くとぶっ壊れただけの音源を想像してしまうかもしれませんが、シンフォニック・ブラックとしての構築性やクオリティ、メロディアスさなどはしっかり保持しているのでご安心を。ただ、この手の音としてここまで野蛮さを感じさせるのは結構独特ですね。シンフォブラックを聴き込んでいる人にも結構な衝撃になる作品なのでは…と思います。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2016-04-16 17:15:23)