邦題、「守護神殿-完全版-」。 HELLOWEENの絶頂期のときのアルバム 「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART 1」「KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART 2」の2枚がセットとなったもので、 2枚組ベスト盤の「TREASURE CHEST~BEST OF HELLOWEEN」を買うよりもずっとこちらの方がいい。僕がその経験者。 ただ2つのアルバムを合わせただけでなく、ボーナストラックとして「Don't Run For Cover」「Living Ain't Crime」「Savage」の3曲が追加されている。 内容は当時の売りであったスラッシュメタルっぽい楽曲から、ジャーマン・メタルを確立したメロディック・パワー・メタルまで広域。 カイとヴァイキーの絡み合いも抜群。それに若き天才、マイケル・キスクが加わりどの作品も聴いていて安定感がたっぷりある。 このアルバムのあとカイの脱退が響いたのか、曲の路線が変化していったので、 HELLOEENの音楽の一区切りとなる作品と言ってしまっても構わないと思う。 HELLOWEEN=このアルバムであって、ヘヴィーメタル=このアルバム。
'94年発表。カイ脱退により低迷期を迎えていたHelloweenが'87年と'88年に出した「守護神伝2部作」が本来の形で発表されたアルバムで もし実際に2枚組で発表されたときの衝撃は凄まじかったはずだろう。 とりあえず↓に「2部作」に書いてあったやつをコピーしてます。 [Keeper of the Seven Keys Ⅰ('87年発表)] キスク加入後はじめてのアルバム。 加入前は「ドイツのダサいバンド」だったのだが、このアルバムで一気にスーパーバンドにと成長した。 Future World やHalloweenとかはキスクじゃないと良さが出ないような気がする。 実質6曲しかないんで、かなり聴きやすいアルバムだと思う。 このアルバムをキスクは「子供染みている」とか言ってるけど、 その子供染みているという内容が若さあふれた作品に仕上がって聴こえるのがたまらなく好き。 Initiationの壮大な雰囲気をもつインストからI'm Aliveにつながる過程は完璧で その後のメタルの曲なのだが非常にキャッチーで気付けば大作Halloweenでのスピード、テクニックは文句のつけようがないほどに素晴らしい。 Follow the Signでは「次はどうなるんだろう??」という雰囲気があって、この曲は「Keeper of the Seven Keys Ⅱ」へのつながりを表す曲であるのがいいな。 このアルバムと次の「Ⅱ」で一つのストーリーが成り立っていて、 「Ⅱ」を聴く前には必ずこのアルバムを聴く必要があると思う。
[Keeper of the Seven Keys Ⅱ('88発表)] 歴史的アルバムだ。 全作ラストのFollow the Signが次につながる内容だったんで、 期待したといえばそうだが、このアルバムでの「Eagle Fly Free」で完璧にノックアウトされた。 当時はジャーマンメタルなんて・・・という雰囲気が流れていたのだが、現在のメロスピバンドはこのアルバムに影響を受けているのは間違いなし。 カイとヴァイキーのコンビネーション抜群でそれプラス、メタル至上最高のヴォーカルと言われるキスクがいて、ああ、このときのメンバーは本当に豪華だな。 歴史的アルバムであるので、まず捨て曲は一つもないのは当たり前、とりあえずすべてがいい曲なのだ。 このアルバム=ベストアルバムという雰囲気もあるし、何円かけて買っても損はない。 初め聴いたとき万が一「?」と思っても必ずインパクトは感じられる。 「守護神伝Ⅰ」と同様Invitationのインストで始まり、 次は全アーティスト全曲中堂々の第一位の名作中の名作②Eagle Fly Freeでは映画のようなエンディングを迎えたと思えば、 ④Rise and Fallでは「Ⅰ」のようなポップセンスあふれた曲で陽気になれ、 ⑤Dr.Steinも聴きやすく誰でも馴染みやすく ⑥We Got The Rightではキスクの歌のうまさ&ハイトーンの素晴らしさに酔いしれ、 ⑧Marchi of Timeのリフの激しさや展開に脱帽、 ⑨I Want Outのスピードやキスクの伸びやか&気持ちのこもった歌は誰にでも受け入れられ、 ラストのタイトル曲⑩Keeper of the Seven Keysでは2部作「Ⅰ」「Ⅱ」すべての幕切れを表し、カイ時代のHelloweenのすべてのテクニックを併せ持つ完璧な展開でこれで完結!といったように、完璧に、何もかもが終わったという気持ちにさせてくれる、素晴らしさそして美しさには褒めきれないほど満足、満足の内容だ!! これは個人的な意見だが、「Ⅰ」を隅々まで聴いた上でこのアルバムを聴くのが「最も有効な聴き方」だと思う。 誰が何を言おうとHelloween最高の作品で、 もう2度と再現できないであろう最も良き時代のHelloweenがこのアルバムにあるのだ。
これに「Don't Run For Cover」「Living Ain't Crime」「Savage」の3曲が同時代の曲として追加されているが、どれも素晴らしい曲だと思う。 しかし、「同時代」というだけで、「守護神伝2作」とは関係ないので「蛇足」ととらえるかどうかは個人の自由としておこう。(「そんなことないぞ!!」という意見が多数だけど・・)