シルヴィ・ラクロア嬢がフロントマンを務めるシアトル出身の正統派HM/HRバンドが1986年にリリースした1st。ラストに収録されているタイトルトラックのCrack of Doomのリフなんてリッチーマニアならニアニアさせられるだろうし、アメリカのバンドなので明るめのライトな楽曲もあるが、ダークな色合いが強くバンドの目指している方向性と、お国柄がバッチンバッチンとぶつかっているようで聴いていてチョット面白い。スケールの大きなロックサウンドを母体にいかような方向性に進むかを試行錯誤する姿に可能性を大いに感じるし、とにかく空間を引き裂くようにヨーロピアンテイスト溢れるリードギターが顔を出す瞬間に、この時代ならではのUSアングラメタルシーンの在りし日の姿を垣間見ますね。初期Twisted Sisterあたりが持つアングラな雰囲気が好きな人なら愛着を覚える一枚でしょう。