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Be at a Loss (Usher-to-the-ETHER)


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Be at a Loss

2016年発表のコンピレーション盤。
2001年のEP「Be at a Loss」に、2002年のライブ音源を追加したもの。

これ、数あるジャパニーズブラックでも傑作の部類じゃないでしょうか。
まず楽曲がとても素晴らしい。プリブラ的な2ビートやスラッシュビートを多用し、オールドスクールな熱気を湛えつつ、邪悪極まりないトレモロリフが全編を通じて横行するスタイル。時折入るリードギターのフレーズも、後期DISSECTIONに通じるような邪悪さを甘美に聴かせるような感じで、メロウになるあまり禍々しさをスポイルすることがないのが良いですね。

ヴォーカルも歌詞を見ずに何を言っているのか聴き取るのが困難なほど歪んだ声で絶叫するタイプで、いざ歌詞を読んでみると「AAAAAAHHHHHH!!!!!!!!!!」とか、やたら「!!!」を多用しているのが目につきます(笑)。サタニズムの教義とか面倒な事は一切考えず、衝動性をひたすらにぶつけてくるような感じはヴォーカルの「ギエエエエエ」系の絶叫にも色濃く反映されてますね。凶暴さも粘着質さもあって素晴らしいパフォーマンスです。

…そして音作り、これもまた素晴らしい…。
トレモロリフのメロディを殺すことなくRawに仕上げた音で、個人的にはFUNERAL MISTの1stや、CHAOS OMENのEPなど、Necromorbus Stadio関連の音源に通じるものを感じたり…。音源の制作はかなり前ですけど、ブラックメタルの魅力を心底から分かってる人が作った感じのする音ですね。ちなみにライブ音源は、若干ヴォーカルの音量が小さいものの、より生々しい音でEPの曲を楽しめます。トレモロがより深い暗闇から響いて来るように聴こえる…。

国産ブラックが好きであればスルー厳禁な音源。最近復活したこともあるのかもしれませんが、この音源を世に出してくれたZero Dimensional Recordsにも感謝です。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2017-03-15 14:41:27)