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Vuohen Siunaus (Usher-to-the-ETHER)


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Vuohen Siunaus

2016年発表の2nd。
デジパックにも歌詞カードにもバンド名が普通のフォントで表記されている箇所が無くて…レビューを書こうとして「バンド名なんだったっけ…?」ってなりました(笑)。結局メタルアーカイブのTOTALSELFHATREDの関連バンドから辿って調べる羽目に…。

メンバーの半数以上がクオリティの高い鬱ブラックを聴かせてくれた、TOTALSELFHATREDのメンバーということで、ほぼ暗黒音楽としての質の高さは約束されたようなものだと思いますが…こちらでも変に奇を衒ったり脇道に反れる事なく、がっつりとミサンスロピックな雰囲気や邪悪さを追求したブラックメタルを演ってますね。

鬱や悲しみなどのマイナス感情が流れ込んでくるトレモロリフ、それを軸に据えたドラマティックな曲展開、抜けの良いドラムが支える薄っぺらくない音作りなど、クオリティの高いメロディック・ブラックという感じですが、ノイジーに耳を刺すリフの音色、ヴォーカルの血の涙を流していそうなブチ切れた絶叫など、プリブラ勢にも通じる人を寄せ付けない刺々しさも感じられる音。カルト性とクオリティを上手く両立させてるように思います。

という訳でブラックの鬱的・厭人的・攻撃的な部分が好きであれば買って損はない作品だと思いますが…バンド名がただでさえ分かりにくいので、どこかに見やすいフォントで表記しておいて欲しかったです(笑)

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2017-05-10 13:30:45)