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Mine, All Mine! / Alice'n Thunderland (火薬バカ一代)
Alice'n Thunderland (火薬バカ一代)


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Mine, All Mine! / Alice'n Thunderland
アルバムのジャケットに描かれた猫バスもどき
(トトロのとは違ってちびっ子を頭から喰らいそうな感じ)
の凶悪な咆哮からスタートするOPナンバー。
エミのハスキーなシャウトと、ライブ映えしそうな
パワフルなコーラスをフィーチュアして
重心低く突き進むドスの効いた曲調が非常にカッコイイ。

火薬バカ一代 ★★★ (2017-08-09 21:50:33)


Alice'n Thunderland

ランディ・ローズ門下生にして、ギターを肩に担いだ状態でタッピングを行うという、斬新且つ壮絶に無意味な(そこがいいんじゃない!)「アップサイド・ダウン奏法」で一世を風靡し損なったチェット・トンプソン(G)と、MOTLEY CRUEのバック・コーラスも務めたNASTY HABITSのメンバーで、ミック・マーズの元奥方としても知られるエミ・キャニン(Vo)によるバンドが、’95年に世に放った唯一作。
参加面子に興味をそそられたのと、中古盤が安かったので購入はしたものの、モダン・ヘヴィネスが猛威を振るった時期のUS産HMバンドの作品ゆえ、内容に関しちゃ殆ど期待していませんでした。事実、飾り気皆無のプロダクションから歪んだGの音作り、中~低速/音域メインの収録曲に至るまで、その作風は90年代の流行にばっちり則っていますし。
しかしながら、エミの姐御系に分類されるワイルドな歌唱と、リフ/リード両面において冴え渡るチェットのテクニカルなGプレイとが、モダンなパワー・メタル・サウンドにキレとフックを生み出していて、本作が単に重苦しくてカッタルイだけの内容になることを防いでくれています。特に腰を低く落としてズンズン突き進むが如き①は、中期VICIOUS RUMORSを思わす迫力満点の名曲。まぁ地味な楽曲も散見されますけど、にしたってラストを〆る⑪がエミの熱唱を活かして盛り上がる秀曲ゆえ聴後感は上々。あと付け加えると、へヴィ&アグレッシブな音楽性に反して歌詞からはクリスチャン・メタルの姿勢も伺えたり。
何となく、チェットが一時的に参加していたマンディ・ライオン率いるWWⅢのアルバムに通じる魅力を感じた1枚。勿論USパワー・メタル愛好家にもお薦めです。

火薬バカ一代 ★★ (2017-08-09 21:20:39)