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解説 - CINDERELLA SYNDROME
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1. 失恋船長 ★★ (2018-01-08 17:22:16)

1stを1985年に2月にリリース。その2ヵ月後には4曲入りのカヴァー集によるミニアルバム。それから2ヵ月後に今作がリリースされるのですが、いくらアイドル的な立ち位置とは言え、やり過ぎ感はハンパなく感じるのが今作の問題点だし、彼女の売り出し方の問題点だろう。ミニアルバムに書いてあったアイドル的プロフィール。両想いより片思いが好きととか、カレーライスの隠し味にこぶ茶とか、パンチの効いたコメントを忘れる事の出来ないワタクシにとって、心の整理がつかないまま、手に取った今作でしたね。なんだか青春時代の甘酸っぱいノスタルジーに浸りたくなるのですが、破壊力のある今作は、そんなオッサンの望郷心を木っ端みじんに破壊していきます。

「歌謡メタル・エンジェルめぐちゃんのセカンド・アルバム! (歌謡曲+ロック)÷2=早川めぐみ <アイドル・メタル> !!」
と銘打った帯タタキ。ビキニ姿で笑顔を浮かべるフロントカバー。でもって裏返すと、ウエディングドレス姿のめぐみちゃんが登場。1stのポリス以来のコスプレにマニアも大興奮でしょうか?ねぇ…

色んな意味で破壊力を増した今作ですが、前2作に参加したギターの松本孝弘を中心としたメンバーが揃い踏み、テクニック的に申し分ないバックを従え、主役を張るめぐみちゃんですが、頑張って声を歪ませロックシンガー然としたパフォーマンスを披露しようとするも、如何ともしがたい歌唱力不足が目につき、今まで以上に厳しい方向性へと傾いています。
確かにポップなアメリカンロックスタイルではあるが、日本人的叙情性も加味されたりと、そのバランス感覚の狭間で彼女の歌声が溺れています。
なまじ本格派志向の楽曲と演奏が聞こえてくるので、尚更、目についてしまいますね。その欠点が気になるとアルバムを完走するのは不可能なのですが、全編に渡り、一発大きな旗を揚げてやるぞと言わんばかりに野心溢れる、ギラついたメタルギターを弾く松本孝弘のフラッシーなプレイの数々、それだけでも聞いてやって欲しいですね。
CD化もないしダウンロード盤も出ていないので、なかなか聴く機会のない作品なのかも知れませんが、昨今の嬢メタルと言うのは、あえてなんだろうが、厳つさよりも壮麗な面をフューチャーした楽曲が多く、歌い回しも似たり寄ったりと以外と個性に欠けるバンドが多い。クオリティは高いが、どこかヨソ行きでロック然とした魅力に乏しく、個人的に物足りなさを覚えるのだが、今作は昨今のバンドよりも明らかにライトな作風なれど、作り手の中にある純然たるロックスピリットが燦然と輝いていて、違う意味での個性と言うものを猛烈に感じますね。
キーボードも入り軟弱なハードサウンドだ。歌も下手だ。聴くに堪えないものもあるだろう。それでも惹きつける魅力があるのは、整合性とは無縁のロックサウンドに重きを置いている事に他ならないと思います。
芸能界的成功とアーティスティックな世界観の両立を図ろうと苦心した一枚。マニアを自負する猛者なら手にとって欲しいですね。
今のテクノロジーならもっと上手く歌録り出来るよなぁ。



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