オープニングの『Take It to the Cross』を聞いてロン・キールが歌ったSABER TIGERを思い出した。ヘヴィでアグレッシブだがメロディック、攻撃性の裏で鳴らされる叙情的なメロディもコーラスハーモニーも健在だ。80年代の古臭いメタルをシコシコこするだけの音楽性に興味なし、味が良ければウンコでもいいってわけじゃないんでね。 このヘヴィ路線は十分支持できる。STRYPERは現役だ。マイケル・スウィートも衰えていない。
キャリアの長い国産ベテランスラッシャー。ベイエリアスラッシュからの影響も濃いが、根っこにあるのはブリティシュメタル。プリーストやメイデンの影響も絶大だ。アコギをつま弾く『Over the Ocean』のような叙情性も魅力、これを聞かずして国産メタルは語れない、それほどのインパクトがある。廃盤の期間が長く初期の魅力が浸透しなかったのは、バンドに影響を及ぼしていると思う。アウトレイジと同等の扱いを受けなければいけないバンドだ。
Ken Hensley作曲のハード・ポップ・チューン。新加入Chris Sladeのドラムも良い。 この曲、あっちこっちでらしくないって文句言われていた。そんな批評を鵜呑みにするバカも多かったが、自分の耳で判断しているのかな?どこを切ってもHEEPでしょうよ。John Slomanも気持ち良く唄っている。
ここ最近は精力的に作品のリリースを重ねている。それでも枯渇しないアイデアに感心していたが、今回のアルバムはどうなんだろうか?セピア色の哀愁って言葉を、どこかでみかけた時は言い得て妙だなぁと深く同意したが、今回はブルータルでパンキッシュな激しさが増え泣きの要素が弱まっている。表題曲でありオープニングの「Darker Than Black」以降は、メロディが弱いと感じてしまった。 今までとの方向転換なのかもしれないが、熱い涙を流れさせる、メタルサウンドを期待していたコチラとしては、物足りなかった。次作は、視聴などを試みてから手を出す事にしよう。