この曲を聴け!
正直者さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 201-300

MyPage

正直者さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5
モバイル向きページ 
正直者さんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 201-300

0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5


TOUCH - The Complete Works ★★★ (2018-12-22 23:11:30)

アルバム一枚で消えたが為に伝説と化したアメリカンプログレハードバンドの唯一のアルバムに、未発表のまま埋もれていた幻のセカンド用の楽曲をカップリングさせた奇跡の2枚組アルバム。
世界を見渡してもAVEXグループからのリリースしか正規品が確認できないのもマボロシ~…だったが2008年にDVDも追加された限定版が出た時の衝撃は忘れられない。

伝説的ロックフェス、第1回モンスターズ・オブ・ロックの記念すべきステージに立ったニュースも手伝い、当時アナログでリリースされたアルバムは日本でも売れた。
もしこのバンドがレーベルとのゴタゴタに巻き込まれずアルバムを2枚3枚と重ねていたら、KANSAS、STAYXS、BOSTONなどと同じくらい重要なポストを占め歴史に名を残していたはずである。

オルガン、キーボードを主体としたサウンドはブリティッシュ・ポップにも通ずる奥深さもあり、感傷的なメロディがソフトケイスされたサウンドは絶妙なハーモニーを奏で聞くものを皆、泣かせまくる。


VOLCANO - Darker Than Black (2018-12-21 20:57:12)

ここ最近は精力的に作品のリリースを重ねている。それでも枯渇しないアイデアに感心していたが、今回のアルバムはどうなんだろうか?セピア色の哀愁って言葉を、どこかでみかけた時は言い得て妙だなぁと深く同意したが、今回はブルータルでパンキッシュな激しさが増え泣きの要素が弱まっている。表題曲でありオープニングの「Darker Than Black」以降は、メロディが弱いと感じてしまった。
今までとの方向転換なのかもしれないが、熱い涙を流れさせる、メタルサウンドを期待していたコチラとしては、物足りなかった。次作は、視聴などを試みてから手を出す事にしよう。


SABBRABELLS - Sabbrabells Complete Box - Request Live ★★★ (2018-12-21 20:10:25)

コンプリートBOXに収録された中でも目玉商品の一つがこれ、なんでもファンクラブ限定のライブ盤。しかもリクエストを元に選曲された内容だけに充実度は高い。ライブバンドと呼ばれたサブラベルズの熱気を、そのまま封じ込めたライブは、それまでの、どの商品よりも生々しく、ややリバープの掛りすぎだが、ライブならではの臨場感がありサブラベルズの魅力をフルで楽しめる。

サブラベルズ関連の商品の中で一番価値が高いベストオブサブラベルズ。映像作品が思いのほかブート的だったので、これが一番楽しめた。改めてシンプルだが徹底的に拘り磨きぬいた楽曲は、どれも光り輝いている。


SABBRABELLS - Sailing on the Revenge ★★★ (2018-12-21 20:00:09)

インディ盤からアルバムをリリースすると瞬く間に完売。わずか1000枚のプレスではあったが、サブラベルズの魅力を詰め込んだアルバムは話題を呼びライブへと足を運ばせる動機にもなった。
家に帰って音源を聞けきたくとも聞けないのだからライブに行くしかない。だからインディ盤からのリメイクもある、キングから待望のメジャー盤が出た時の反響は大きかった。
かの有名なBURRN!誌において78点と評価。生の熱気を商品化できないのは悲しいというのが点数の理由らしい。本人たちよりもレコード会社の都合なのに、辛い点数におちつかたなと、なんとなく気落ちしたことを覚えている。
彼らの良さを十分に熟知する人間が携わらなければ、中途半端なものが出来あがる、当然の結果なのかもしれない。


しかしだ、ここに収録された楽曲は、好き嫌いを別の次元で考えればだ、完成度の高さを否定出来ないだろう。リフ主体だと思われていたギターもメロディアスなフレーズを良く聞かせたりと流石の腕前だ。ドラマティックな楽曲も懲りすぎることがないので、自然に引き込まれる、そんな独自性の高い世界観も含め、今後の成長が楽しみと思える名盤だった。


SODOM - Persecution Mania ★★★ (2018-12-18 20:12:17)

結成当初はデス/ブラック系のメタルバンドだった。その影響を残すスラッシュサウンドはとにかく速い。特徴的なメロディもなく、ひたすらスピードとパワーが漲るスタイルだけに、聴く人を選ぶサウンドだが、スピードを追求するマニアには愛さる存在となった。


AXEL RUDI PELL - Between the Walls ★★★ (2018-12-18 20:04:15)

この時代は国内盤もリリースされていたアクセル・ルディ・ペルの4枚目のアルバム。良い曲を書けるがギタープレイはイマサンのアクセルさん。ソロなのに究極の引き立て役を買って出る男気にファンは涙する。
そこで代わりに主役を張るのがジェフ・スコット・ソート。野太くザラついた歌声は、ピリッとしたジャーマン様式美サウンドに良く似合う。ジェフあってのアクセルだったといえよう。


BONFIRE - Don't Touch the Light ★★★ (2018-12-18 19:59:13)

このバンド、派手なアメリカンロックの影響を受けたジャーマンロックと思われているが、本来はスコーピオンズの流れを組む正統派のジャーマンハードロックバンドが出発点だった。BURRN!の影響も強くあり2枚目以降を名盤と呼ばれるが、ドイツらしいのと呼べるのは今作の方が上。筋金入りのメタラーはこちらを支持している。甲乙つけがたい人気のバンドだ。


U.D.O. - Solid ★★★ (2018-12-05 18:54:45)

期待された再結成ACCEPTだが結局「DEATH ROW」「PREDATOR」と作品を重ねる度に眠くなる駄作を連発。期待を裏切る方向性に走った為、一気に人気を失った。
一度の失敗は許されるが二度目は、そのバンドの生き方だ。ウド・ダークシュナイダーは誤った道に進まず多くのメタラーの期待に答えてくれた。ドラムスティックからギターピックに持ち替えたステファン・カウフマンも積極的に参加。最強の布陣による鉄壁のサウンドが蘇った。


U.D.O. - Solid - The Punisher ★★★ (2018-12-05 18:45:54)

男臭い哀愁に溢れたウドの歌唱法がピッタリと合うハードナンバー。
緊張感に溢れた演奏も双方の良さを極限まで高めている。最強のU.D.O.メタルソングだ。
こういう曲を作れるバンドにACCEPTの影を求めるのは失礼だろう。もはやこっちが本家だよ。


U.D.O. - Solid - Two Faced Women ★★★ (2018-12-05 18:39:02)

シンプルだがキレのある、これもACCEPTを継承している。
ウド・ダークシュナイダーに求められている音楽性とはこういうものだよ。


U.D.O. - Solid - Independence Day ★★★ (2018-12-05 18:36:45)

これぞACCEPTサウンドの継承者。雄々しいミッドテンポが勇ましく行進。俺たちが聞きたかったのはこれだった。


U.D.O. - Timebomb ★★★ (2018-12-05 18:34:19)

気合の入ったヘヴィメタルアルバムを作ったウド、ところがリリース早々にウドの引退宣言がなされる。そしてロクにサポートも受けずにウドはACCEPT再結成へと向かった。制作段階で決まっていたのだろう、そんなゴタゴタのせいで印象が薄い。ステファンもプロデュースを担当してはいるが、前作ほど深く関与できなかったのが歌メロの弱さに繋がっている。その穴埋めをしたのが天才ギタリストでありメロディメイカーのマティアス・ディード。彼の活躍なくして今作は完成出来なかった。八面六臂の大活躍をしたマティアス、誰が何と言おうと彼がMVPである。


U.D.O. - Faceless World - Unspoken Words ★★★ (2018-12-05 18:27:51)

センチメンタルなメロディを聞く度に泣きそうになる。裏でなるピアノの音色が感動を倍増、ウドの歌声も泣いているじゃないか、空しさよりも、誰にも言えない秘めた思いが伝わる素晴らしいバラードだ。


U.D.O. - Faceless World - Trip to Nowhere ★★★ (2018-12-05 18:24:00)

この一曲を聞けばU.D.O.の音楽性がいなに豊かなものか分かってもらえる。
キャッチーなメロディと華麗なコーラスワークを聞き一発で気に入った。


U.D.O. - Faceless World - Blitz of Lightning ★★★ (2018-12-05 18:19:42)

ステファンのアイデアのおかげで、コーラスにもしっかり取り組んでいる。
凄い聞きやすいのにメタリックな熱さが伝わってくる名曲です。


U.D.O. - Faceless World - Heart of Gold ★★★ (2018-12-05 18:16:53)

マティアス・ディートの華麗なパッセージを込めたソロの素晴らしさに聞き惚れる。
美しい主旋律も同じく素晴らしい。そしてキーボードの使われ方の抜群だった。


U.D.O. - Faceless World ★★★ (2018-12-05 18:13:36)

ウドのクビを切ってまでアメリカ進出を果たしたのにACCEPTは解散。ドラマーのステファン・カウフマンは早々とドイツに帰国。再びウドとタッグを組むことに、長年ドラムを叩いてきた身体を休める意味もあったというのだが、ステファンは完全に裏方としてバンドを支える道を選んだ。
キーボードをふんだんに使うアイデアもステファンの口添えだろう。そのおかげで音楽性の幅が広がった。ギターはマティアス一人になったが問題無、彼の存在感が際立つプレイが増えた。
ウドの可能性を試したアルバム。彼らの歴史を紐解いても最も柔軟なスタンスの作風に仕上がっている。


U.D.O. - Mean Machine - Sweet Little Child ★★★ (2018-12-05 18:05:36)

メランコリックなバラード。U.D.O.の豊かな音楽性を楽しめる。
不器用なウドの声でも泣けるのに戸惑いを覚えた。


U.D.O. - Mean Machine - Break the Rules ★★★ (2018-12-05 18:03:44)

①②と必ず続けて聞いて欲しい。キャッチーで親しみやすいメロディによるロックアンセム。


U.D.O. - Mean Machine - Don't Look Back ★★★ (2018-12-05 18:01:47)

雄々しいジャーマンメタル。これぞU.D.O.。力が入るぜー!


U.D.O. - Mean Machine ★★★ (2018-12-05 17:57:26)

1stはACCEPTの用の楽曲を収録していたが、このアルバムは完全オリジナル。シンガーをチェンジしてまでコマーシャル路線に進んだACCEPTは活動が続かずに解散。代わりに継承したのがU.D.O.だ。
楽曲のクオリティは高くACCEPTと比べても遜色のない充実ぶりは聞く者のハートを熱く焦がす。これぞヘヴィメタルな魅力に溢れている。ただ、日本での人気は欧州に比べて低く、やはり権威主義の日本人にとって、どんなに優れた内容でも、名前が違えばダメだということ、水戸黄門のいんろうに平伏すDNAが刻まれている。
だからいまだにU.D.O.の人気に火がつかない。ACCEPTよりもACCEPTらしいのはコチラである。


U.D.O. - Animal House ★★★ (2018-12-03 18:26:06)

RUSSIAN ROULETTEの次に収録される予定の曲がアイデアの元になったアルバム。これぞウド・ダークシュナイダー、これこそアクセプトなムードに包まれたヘヴィメタルサウンド。シーンに新たなる鋼鉄神が誕生した。


U.D.O. - Animal House - Lay Down the Law ★★★ (2018-12-03 18:23:17)

この曲、実はアクセプトのアルバム「RUSSIAN ROULETTE」アウトテイク。
だから印象に残るんですね。


ANTHEM - ENGRAVED ★★★ (2018-12-03 18:19:05)

森川之雄を復帰はバンドにとって大きな起爆剤となった。特にライブパフォーマンスに問題のあった坂本から森川へのチェンジは全てにおいてプラスに働くはずである。

イイ意味での古さがある清水のギタープレイ、速弾き一辺倒のギタリストとは違うテクニシャンとしての魅力を楽しませてくれる。アイデアが実力に追いつかない連中に、爪の垢での煎じて飲ませたい天才肌の努力家だ。
今回で2作目の参加の田丸も柴田と見事なコンビネーション力を発揮、複雑なリズムに新鮮な光を与えている。あくまでの戦闘的なアンセムメタルには必要不可欠なピースになりそうだ。
ヘヴィメタルと言う音楽に対する誠実さがアンセムにはある。テクニックに執着しないが完璧な演奏力、その魅力は森川之雄の加入によって飛躍した。


ANTHEM - Absolute World ★★★ (2018-12-03 18:08:26)

やはり坂本英三はバンドを去る事となった。バンドの格を上げるには必要不可欠な支持できる英断だった。アンセム程のバンドに見合うシンガーをファンは求めていた。ファンには申し訳ないが坂本英三のライブパフォーマンスに満足出来る事など一度もなった。20周年、25周年とゲストで歌う森川の姿を前に、その思いは確信へと変わったろう。
バンドの顔が変われば音楽性の可能性も広がる。目指すべき世界へと踏み出したバンドは無敵だ。

ただここにきて柴田直人のソングライティング力に陰りが見え始める。似たような雰囲気の曲が増えたためだ。とても素晴らしい作品なのに何故か不満が残る。その理由は、森川復帰が遅いというジレンマにある。


ANTHEM - Burning Oath ★★★ (2018-12-03 18:00:10)

交通事故の怪我を完治していないドラムの本間は遂にバンドを去った。柴田と蜜月の関係と思われていた本間の離脱は予想外の出来事であり、とうとう内紛劇の始まりなのかと勝手ながら危惧したものです。
今まで以上にバラエティに富んだ内容は、経験豊富なオジ様達の大人げなさを感じさせるもので、ベテランならではの巧さを深く堪能出来る。拘りぬいた楽曲の完成度の高さ、多彩な楽曲の中に流れるアンセム魂とメタリックなエナジー、充実度ならここ2作を遥かに上回る出来栄えだ。ブルージーさを漂わせは⑦は新たなるアイコンとなろう。


ANTHEM - HERALDIC DEVICE ★★★ (2018-12-03 17:46:16)

このアルバムからアンセムとしての限界地を感じるものとなった。柴田直人の作曲もパターン化に陥った印象もあり、バラエティに富んだ曲調の割に新鮮さがない。基本は前作の延長線上、各曲のクオリティ、完成度とも申し分ない。初期のファンならアグレッシブさも求めるだろうが、再結成以降の集大成的なアルバム「immortal」がある以上、新章の幕開けを期待する。前作が良すぎた余波はある。しかし、曲の良さを表現できなった坂本英三の不器用さが戦犯だ。柴田直人の才能がダイレクトに伝わる曲へのアプローチ、成熟期を迎えたバンドに坂本英三がフィットしなくなってきた。それでも聞けば聞くほど、凄い楽曲だと心にこびりつくのだから、アンセムは凄いバンドなのだ。


ANTHEM - Black Empire ★★★ (2018-12-01 18:39:14)

前作でアンセムメタルは新たなるステージへと登りつめた。そんな印象が強く次の一手となる今作に、ものすごい期待を持ちリリースを待ち望んだ。そして、その期待は見事に裏切られた。それは悪い意味ではなく、こちらの想像の裏をかくような優れた内容である。
まずはメロディの強化、これは過去最高のフックのある展開を持ち込んだことでハードなのにキャッチーだという、聞きやすさと大幅に導入。その曲作りのパターンを変える事で新鮮な魅力を感じさせる。格となる音楽は変わっていないのに、違うバンドに聞こえるのが凄い。柴田と清水のコンビネーションは天井知らずのアイデアを持っているようだ。そしてMVPに輝いたのは坂本英三の成長力に尽きる。
だが、メロディの質も上がり音楽性の幅が広がることで、アンセムは大きな問題を抱える事にある。それは坂本英三の限界を感じさせたからだ。


ANTHEM - Immortal ★★★ (2018-12-01 18:23:48)

アンセム20周年ツアーは大盛況に終わった。昔のメンバーが一堂に集まり同じステージに立つ。東京以外では中間英明の姿はなかったが、脱退後は柴田直人に反目してた福田洋也がステージに立つという快挙に多くのファンは涙した。初期の頃の楽曲を見直した20周年ツアー、その影響は今作に間違いなく与えている。雑誌のインタビューでも語っていた「大人げない」をテーマにアンセムは老けこむことなく、勢いに満ちたパワーメタルサウンドを明確に打ち出した。評判の悪いアルバムジャケットも話題に、しかしアルバムのタイトルを考えると素晴らしいアイデアだと思う。


ANTHEM - Eternal Warrior ★★★ (2018-12-01 18:15:03)

やや頭打ちな印象を強めた第2弾の反省を踏まえたような快心作。バラエティに富んだ楽曲を揃えたが、どれも焦点がぼやけることのないアンセム流に仕上がっている。ジューダスプリーストのペインキラーを彷彿とさせる①など新たなる代表曲になる傑作。清水の構築性の高い流麗なギターも水を得た魚の如く、縦横無尽に駆け回り、全てにおいてサウンドをリード。柴田の書いた曲の理解力を高め完璧に期待に答えている。この二人の融合が再結成後、最高のサウンドを作り上げることとなった。
坂本英三もガナリではない、男泣きの歌を聞かせ、影山ヒロノブからの影響も大きいパワフルシャウトをかましてくれた。


ANTHEM - Overload (2018-12-01 18:07:22)

復活第2弾は前作よりもソリッドでヘヴィなスタイルに進化。その為に重く苦しい場面が多くなり、ややキャッチーさに欠ける。そんな方向性に引っ張られるように、坂本英三もガナリまくった歌を吹き込む形となった。少し焦点をヘヴィなサウンドに寄せすぎたのだろう。第2弾で限界を露呈してしまった。本間のドラムも面白くない。柴田直人プロデュースの問題を指摘したい。


ANTHEM - Seven Hills ★★★ (2018-12-01 18:03:03)

アンセム再結成は森川ではなく坂本英三がシンガーの座に就いた。やはり森川と柴田のわだかまりが解消されていないのか?そんな憶測もあったが、ドラマーはラウドネス、そして同じ北海道出身の本間大嗣とコンビを結成。ギターは柴田の右腕、清水昭男が就任、過去最強の布陣が揃っての再結成だった。
その期待は高く、レコーディングをサンフランシスコで行い、柴田直人がプロデューサーを兼務する形で陣頭指揮をとった。昔と比べて格段に音楽性は洗練されたものに生まれ変わり、柔軟なスタイルへと変更。不安視された坂本も、アニメタルやJAMプロジェクトで鍛え抜かれたハイパフォーマンスで期待に応えた。
本間のドラムは面白いフレーズは叩かないが堅実でありパワーも兼ね備えた凄腕、その実力は既に証明しているが、改めてアンセム加入により、その名を轟かす事になったろう。それでも今作の主役はあえて、坂本英三だと言いたい。もし坂本が、ここまで柔軟に歌いこなしていなければ、今現在まで続くアンセムの快進撃はなかったはずである。ライブはダメだがスタジオワークはベストを尽くした。


ANTHEM - Heavy Metal Anthem ★★★ (2018-11-30 21:05:16)

アンセム再結成への呼び水となった奇跡的なアルバム。柴田直人の夢の一つ、グラハム・ボネットとの共演も叶い、何から何まで新鮮なイメージが膨らむ。レコーディングメンバーも清水、大内もアンセムに復帰、⑨ではラウドネス時代に同じ釜の飯を喰った本間も参戦と、ちょっとしたお祭り状態。クリス・タンガリーディスをミキシングに迎え入れ、オールスターチームで制作にあたった。
グラハムがアンセムを唄うという企画は大正解。世界デビューが決まった今、グラハムアンセム第2弾も期待したい。


ANTHEM - Domestic Booty ★★★ (2018-11-30 20:57:49)

福田の後任の座を務めたのは大阪のハリースキュアリーの花形ギタリスト中間英明を起用。アンセム弁慶の泣き所と思えたギターを強化することに着手する。前作に続きロンドンレコーディングが決まるも湾岸戦争の影響をモロに受け頓挫。その間に、中間の横柄な態度が問題になり解任。いよいよバンド存亡の危機を迎えるも、無名の若手ギタリスト清水昭男の電撃加入によりピンチを回避。
今まで以上にバラエティに富んだ楽曲を収録することに成功。清水加入は大成功となるのだがバンドは解散。ライブを数えるほどしか行われず、印象の薄いアルバムとなってしまった。柴田が考えたとはいえ③のリフは秀逸、福田にこのニュアンスは出せなかった。


ANTHEM - No Smoke Without Fire ★★★ (2018-11-30 20:47:53)

バンドの中で孤立を深めた福田洋也。その溝は埋められず、せっかくの海外レコーディングなのにケチをつけてしまった。福田の置き土産なのだが、目立つプレイは少ない。それでも①のリフな福田とは思えないほど、ザクザクと刻まれ英国風だった。解散のアナウンス後なので④のギターとベースのバトルも興奮出来ない。福田脱退余波はイメージ的に相当足を引っ張る形となった。
それでもクオリティに高い楽曲が揃い、不満を押さえこむ事に成功。特に①は森川のベストパフォーマンスだろう。アンセムにハズレなしである。


ANTHEM - Hunting Time ★★★ (2018-11-30 20:41:59)

徹底的に無駄を捨てたアンセム史上もっとも完成度の高いアルバム。特に脂がノリきった森川のパフォーマンスは圧倒的だった。あらゆるタイプの曲を難なく唄いこなせる森川の力量。かれも国内レベルで語られる存在ではない。
完成度は高いがアンセムとしての限界も見え始めたアルバムでもある。柴田、森川のレベルに大内と福田がついてこれないようになっていしまった。大内のドラムはパワフルだがリズムの切れが悪い、特にライブでは柴田の助力がなければ成立しないだろう。福田も相変わらず、ギターソロなどバッ~と派手に弾くが、これだけ完成された曲ならば、もう少し構築性を高めてもらいたかった。
それほどまでに柴田の書いた曲が素晴らしい。傑作ゆえの不満、なんとも贅沢な話である。


ANTHEM - Gypsy Ways ★★★ (2018-11-30 20:33:48)

名プロデューサーのクリス・タンガリーディスが前作に続きプロデュースを担当。坂本英三脱退という大事件に見舞われるも、後任に森川之雄という逸材を獲得。更なるレベルアップへと繋がった。表現力の高いシンガーを獲得したことで、柴田のソングライティング力が開花。音楽性に深みが増すことで前作を超える手応えがある。①②⑤は森川の歌があるから抒情性も大いに生きる。


BON JOVI - Crush (2018-11-25 15:40:18)

It's My Lifeだけのアルバム。あとは全然ダメ。ここからハードロックバンドとしての凋落が始まった。なんかジャニーズに提供した曲もあったなぁ…(笑)
そんなお仕事しているから本業が足元すくわれるんだよね。BON JOVIのバーター雑誌はこぞって大評価!!美辞麗句の百花繚乱です。だからみんなも褒めちぎりました。収録曲も多いし緊張感もないから、3、4曲聞く度にIt's My Lifeに戻っちゃう。実に情けないアルバムだ。ニュージャージーの男たちがあるこたぁないよ。後で発売された世間的に評判の悪いカントリーアルバムの方が、素直に耳に入ってくる。


BLACK SABBATH - Dehumanizer ★★★ (2018-11-25 15:32:33)

リリース当初は誰もが、おいおいおいロニー・ジェイムス・ディオを戻してこれかよと嘆いたね。まるでHEAVEN AND HELLパート2が出るような勢いで煽ったメディアの責任が大きい。このアルバムリリース後のミュージックシーンを見渡せば、このアルバムが駄作であるわけがない。でもまぁ平均点は越えていない。すくなくともタイトルだけカッコいいNEVER SAY DIEよりはましだ。


BLACK 'N BLUE - In Heat ★★★ (2018-11-25 15:25:48)

ここで一旦は落ち着いた音に収まったけど、アメリカのバンドにしか出せないノリというかグルーブ健在なんだよ。派手にガチャガチャ跳ねなくても、お楽しみのパーティーロックがなくても、妙な落ち着きがあったとて彼らの意気込みは伝わってくる。
メロディアスハードにアメリカンな解釈を融合、楽曲の完成度の高さは、バンドの成長をリアルに描写するものだった。


ANVIL - Forged in Fire ★★★ (2018-11-25 15:17:06)

MUSIC LIFEやBURRN!をありがたく読み過ぎる奴が多すぎる。なんでもかんでも情報に流されるステレオタイプ。飯食うにも食べログで何点?そんなのどうでもいいよ。自分が入りたい店に入り好きにものを喰えばいいのにね。
音楽だって同じ、自分の耳を疑っちゃおしまいだよ。ありがたい雑誌で酷評。だから失敗作と罵られた。これはMETAL ON METALよりも内容は上、間違いなくANVILの代表作だ。メタルが好きだと公言するなら聞いてみなさいよ。
メタルを愛する男たちの生き様を肌で感じるから!


DANCER - BEST OF TAIJI FUJIMOTO ★★★ (2018-11-25 13:03:03)

柴田直人生誕60周年、久しぶりに前田トニー敏仁を見たよ。懐かしくてDANCERを聞いている。トニーさんってライブでもレコーディングでも、あんまり変わらないんだな(笑)ANTHEMのトニー効果は絶大で、藤本のテクニカルなギター・ワークを一躍日本中に轟かせた。


AROUGE - AROUGE〜暴逆の貴公子〜+11 RARE TRACKS - Chains ★★★ (2018-11-25 12:56:02)

叙情的なリードプレイ。10代の若者が素晴らしいメロディを奏でるね。ギターが唄ってるとは、この事だね。


AROUGE - AROUGE〜暴逆の貴公子〜+11 RARE TRACKS - Tonight (I sing my heartful song for you) ★★★ (2018-11-25 12:52:52)

フォークソングみたいでアメリカンポッス風もあるのにギターは叙情的。不思議な感覚に襲われる。
何十年もたった今、改めて聞くと結構イケるね!。


REACTION - REACTION ★★★ (2018-11-25 12:47:29)

勢いに満ちたハードロックナンバーが多く収録。メリハリと覇気のある演奏はテクニカルではないが、随分と男らしく聞こえる。だからストレートに響くのだ。これはこれで十分カッコいい。メジャーデビュー3枚目のアルバムにてようやく自分たちのスタイルを見つけたようだ。


THUNDER - Back Street Symphony ★★★ (2018-11-25 12:34:32)

ハート・ウォーミングなメロディーが心地よく鳴り響く楽曲は、どこかで聴いた気がする展開なのに、何故かほっこりとさせ、気がつけば身体が勝手にスイング、伝統的オールド・スタイルを自然体で披露しているから、気負わずに楽しめるってカラクリがなんとも魅力だ。ルーク・モーリーのフェザーをきかしたギターのあと、ダニー・ボウズの歌が入ってきた瞬間に、何故かウルッとくるんだよねぇ。
このアルバムの成功は、モンスターオブロックのオープニングを務めた事で証明された。


WARRANT - Louder, Harder, Faster ★★★ (2018-11-25 12:24:54)

結局ジェイニー・レインとの中は戻らなかった。離婚した夫婦みたいなもんだろう。当事者じゃなか分からないよね。ジェイニーも酒とドラックから手を切れなかった…才能ある男だったのに残念だ。

代わりに唄っているのがロバート・メイソンだから、同じバンドに聞こえない。しかし先入観をなくせば、どこを捉えてもウォレントらしいストリート感丸出しのアメリカンロックが聞ける。なんと言っても曲そのものが魅力的でデビュー当時のチープなイメージも皆無。
アメリカンロックの代表格のような風貌をサウンドが飛び出してくる。ヒット性を秘めたバラードも良いけど、ここは爽やかなメロディと一緒に、情熱的なエネルギーが込められた本流と呼ぶべきアメリカンロックを楽しみたい。


JIZZY PEARL - All You Need is Soul ★★★ (2018-11-25 12:11:43)

ラヴ/ヘイトで名前を売ったあとは、L.A.ガンズ、クワイエット・ライオット等に参加。いずれも低迷期時代の在籍の為、キャリアアップへと繋がらなったが、L.A.メタル界隈では重宝される男。絞る出すようなシャガレ声はNAZARETHのダン・マッカファーティをイメージさせる。ガンズのアクセル・ローズと同系統と分類出来る、その魅力がお仕事のオファーへと繋がるのだろう。

参加バンドの経歴も想像通りのサウンドは、ラフでスリージーなのにメロディアスと洗練されている印象が何よりも強く、覇気と輝きに満ちている。丹念に聞けばジジーの歌声をメインに据えてはいるが、ダーレン・ハウスホルダーの生々しいトーンから流れるように弾き出されるプレイの数々、並のギタリストにはないリズム感と相まって、華麗という表現がピッタリの凄腕を見せている。


JACK RUSSELL'S GREAT WHITE - He Saw It Comin' ★★★ (2018-11-24 18:26:57)

酷いドラッグ依存を抱えていた。ジャック・ラッセルが完全復活。二つのGREAT WHITEが存在する歪な構図は気になるも、この絶品の歌声を楽しもう。トニー・モンタナも参加してたりと、けして一人きりの復帰じゃない。がんばれジャック!! 日本盤にはANYTHING FOR YOU(STRIPPED DOWN VERSION)も収録。どちらのヴァージョンも泣けるぞ。


LITA FORD - Time Capsule ★★★ (2018-11-24 18:08:02)

リタ姉さん久しぶりの新作だったと思ったら、90年代中盤に録り溜めていた楽曲をリミックスしたものだった。でもいきなりジェフ・スコット・ソートとのデュエットソングがあったりとクオリティは高い。90年代のデモだから華やかさは期待できないが、装飾の少ないリアルサウンドを楽しめる。ジェフ以外にもジーン・シモンズ、ブルース・キューリック、ビリー・シーン、ロビン・ザンダー、リック・ニールセンと豪華な顔が揃っている。


DAN REED NETWORK - Fight Another Day ★★★ (2018-11-24 17:54:52)

元祖ミクスチャーロック。14歳から作曲活動を始めたダン・リード。このアルバムは25年ぶりにリリースされたもの。メロディックなハードロックをベースにファンクやソウル巧みに融合させた多彩な楽曲は、いずれもが躍動感に満ちている。
ポップスと聞いても矛盾しないヒット性を秘めたソングライティング力など昔のまま、この音を聞けば間違いなく日本のB’zにも通ずる魅力がある。

それにしてもダンさん、貴方ルックス変わりすぎじゃないの(笑)


RECKLESS LOVE - Spirit ★★★ (2018-11-24 17:43:23)

フィンランドのグラム・バッド・ボーイズR&Rバンド。これもNWOTHMなんだろうけど、甘く切ない哀愁のメロディはハノイ・ロックスに通ずる魅力あり、チープさも譲り受けたようで興味深い。キャッチーでポップなサウンドはフックも効いて終始ご機嫌だ。


PRETTY BOY FLOYD - Public Enemies ★★★ (2018-11-24 17:37:24)

「Run For Your Life」はモトリー・クルーの未発表曲のカヴァーも収録と、楽曲の隅々から毒々しくも華やかなハリウッド産グラムが放たれる。それにしても懐かしい…まるでタイムスリップしたようだ。


BULLET BOYS - From Out of the Skies ★★★ (2018-11-24 17:13:09)

オルタナもグランジもラップも何でもあり、デビュー時の面影もないが、彼らは今の方が何故か魅力がある。米メインストリーム・ロックと典型的なアメリカン・ハード・ロックのブレンド、なかなかやるじゃないか!継続は力なり!!納得だね。


DEEP PURPLE - Deepest Purple: The Very Best of Deep Purple - Black Night (2018-11-23 10:48:32)


どこをどのように読めばアナタ個人を攻撃する文面に解釈出来るのか?私には理解が及びません???

自意識過剰なのか?被害妄想が深いのか?

いずれにしろ、アナタに対するなんらかの意図はありません。

パープルがBLUES MAGOOSを模倣して、BLUES MAGOOSはRicky Nelsonからインスパイア。

10年の間にこれだけアイデアの流用があった興味深い事象を段階を踏まえ昨夜投稿。

誰かを私が意図してディスったのなら上の99.9パーセントのユーザーが対象になる。

それがダメなら、なんにもコメント出来ないね。

中曽根さんと通りすがりさんだけが、その事実を知っている。コチラとしてはそれは嬉しい。

そして、この事実を知り、一人二人は興味を持つユーザーもいるだろう。

適当に作ったシングル、だから忍びなくてアルバムには未収録。たぶん全米5位のヒットを模倣したから、そんなゴシップが許される社会が望ましい。

名指しで批判って…これを世の中では言い掛かりと呼ぶのでは?

本当にそう思っているなら、凄いと思いますよ。だってアナタのコメントと私のコメントには、一つもリンクする部分がありません。勘弁して欲しい。

そしてアナタ個人を攻撃する卑劣な行為を行うほど、心は病んでいません。

アナタの心を勝手に推察するとB'zのコメントを引きずっているのでしょうね。

あのページに頻繁に現れる名無しじゃあるまいし、我関せずです。心配は無用ですよ。


Ricky Nelson - Hello Mary Lou: The Collection - Summertime ★★★ (2018-11-22 23:31:16)

初めてディープパープルのBlack Nightのイントロを聞いたたときはリッキー・ネルソンをカヴァーしたのかと思いました。
この曲は1962年に世に出ています。それをBlues Magoosが1966年に引用して、パープルが1972年かな?再びアイデアをシェアする。
音楽とは、このような形で連なるものなんですよね。パクリだと糾弾するんじゃなくて、どうしてアイデアをシェアしたのかを想像するとイマジネーションが広がる。まずは順番に聞いて欲しいね。面白いからさ。

でもつくづく思うよ。口は災いのもと。何も知らずに大風呂敷を広げると大恥をかく。そうやって恥をかき苦い経験をして見識が広がり、人としての品格が身に付きます。
でもなぁ、無理やりな意見で突破しようとする輩もいるからなぁ。相手にせずに、その場を去ることを勧めるね。


BLUES MAGOOS - Psychedelic Lollipop - (We Ain't Got) Nothin' Yet ★★★ (2018-11-22 23:13:33)

デビューアルバムの一曲目がこれでシングルもこれ。ビルボートチャート5位にランクインのヒット。
日本でも恋する青春という邦題で知られている。
ある程度、知識のある人は、この曲で使われるオルガンリフはディープ・パープルのBlack Nightに転用されている。
でもこのリフは、リッキー・ネルソンが1962年にリリースしたAlbum Seven By Rickの一曲目に流れるSummertimeのリフに酷似していることで有名。元ネタはここが起源だろうね。


AC/DC - Black Ice ★★★ (2018-11-07 18:33:49)

世全英全米共にチャート1位の快挙を達成、世界中で売れまくったアルバムの一つ。ただ単にキャリアが長いだけのビックネームでは到達することのできない偉業、時代が変わってもAC/DCは変わらない意思の強さと、高い志が証明される形になった。①から凄かったよ。ライブでも定番となる新アンセムがこのアルバムから複数生み出された。


GEORGE BELLAS - Mind Over Matter ★★★ (2018-11-01 21:13:30)

アメリカ人のギターソロアルバムとしては、かなり様式美からの影響が強い。その為にネオクラシカルギターが違和感なく調和。スリリングな展開と音符が転がり出す流麗なプレイの応酬は間違いなく世界トップクラス。並はずれた正確性を武器に1stよりも独自性を切り開いてきた。


MARTY FRIEDMAN - Dragon's Kiss ★★★ (2018-11-01 21:02:12)

ジェイソン・ベッカーとコンビを組んでいる、カコフォニーとの共通点も多いソロアルバム。スラッシーで攻撃的な曲が満載だ。若さ任せの速弾きだけではない、エモーショナルなギターは唯一無二の個性を感じさせる。日本人の感性に引っかかる④や感動的な⑧など、マーティー節といっても大げさではない。


JOEY TAFOLLA - Out of the Sun ★★★ (2018-11-01 20:56:37)

トニー・マカパインが参加。その影響は大きくスウィープやピッキングの流麗さに現れている。ポール・ギルバートと4曲も競演。火花散るスリリングなバトルも見せ場。イングヴェイのフォロワーとしては一歩抜きんでた存在感を示している。


中間英明 - Point of No Return ★★★ (2018-11-01 20:53:07)

イングヴェイの影響が強い日本を代表するギタリストの最高峰。速いだけなら他にもいるが、中間のメロセンスは単なるフォロワーに終わらないフレージングの組み立て方が上手い。日本人ってのは既存のアイデアを分解してから再構築するのが上手いんだ。中間特有の叙情的かつ泣きのギターは今でも刺激的だ。


VINNIE MOORE - The Maze ★★★ (2018-11-01 20:44:35)

しばらくネオクラシカルギターから距離を置いていたヴィニー・ムーア。巷に溢れるイングヴェイのコピーとレッテルを張られるのが嫌なのだろう。元々ジャズ・フュージョンで腕を磨いたギタリスト、アル・ディメオラのような正確無比のピッキングワークは密度の濃い緊張感を生み出す。今回のアルバムはネオクラ風味とジャジーさを巧みに織り交ぜたインスト作。ヴィニー・ムーアのイメージに沿った内容に落ち着いている。


TONY MACALPINE - Edge of Insanity ★★★ (2018-11-01 20:35:22)

ネオクラシカルギターブームに終止符を打つ男が現れた。幼い頃からピアノを習いクラシックに精通していたマカパインはコード進行など明らかにイングヴェイよりもクリアーで滑らかだった。無理のない構成は、彼の流麗なスピードプレイを際立させる相乗効果を生み出す。この流れるように疾走するクラシカルメロディ、イングヴェイのフォロワーとして扱うのは失礼である。テクニックやスピードならマカパインの方が上だ。それもこれも絶対王者たるイングヴェイの存在があればこそ。それだけ彼は偉大なミュージシャンである。


YNGWIE MALMSTEEN - Rising Force ★★★ (2018-11-01 20:29:04)

ネオクラシカルギターのバイブルと呼ばれた歴史的にも重要なアルバム。楽曲の大半が渡米する前のスウェーデン時代に書いた曲。10代の頃に既に、高い作曲能力と個性豊かなギタープレイを極めていた事実に興奮する。
ハーモニックマイナーやディミニュシュスケールを使用したクラシカルなメロディライン、当時としては技巧の限りと尽くしたスウィープ、アルペジオ奏法は、多くのギタリストの既成概念をブチ壊し、多くのフォロワーを生み出した。
流麗なクラシカルフレーズは彼がヴァイオリン奏者だった経験が大きい。その為のコード進行など多少渋滞を起すのだが、それは本物のクラシックと比べた場合に発生する問題点であり、ロックとクラシックの融合という観点から見れば問題はない。
彼の登場はロックの世界に革命を起こした。それは疑いようのない事実だ、だからどんなに不遜な態度を取り続けても許される。それだけに今現在の彼には歯痒い思いを抱かせる。


TOMMY BOLIN - Teaser ★★★ (2018-10-20 15:35:36)

当時流行りのフュージョンも取り入れたロックアルバム。フレーズ作りにの非凡さは並はずれたものがあり、ギターばかりを目立たせないアイデアなど懐の深いアイデアはもっと高く評価されるべきギタリストだ。要所要所に挟まれるセンスのあるギター、過剰な薬物摂取の為、25歳の若さで亡くなったのも身から出たサビとは言え悲運と言えるだろう。


LIVING COLOUR - Vivid ★★★ (2018-10-20 15:16:30)

1988年当時、ロックは白人のものだと馬鹿な発言を本気でしてる奴らがいた。ロックは黒人が発祥で、白人が盗んだものだよと言いたい。まあ色々見解はあるだろうけどね。
ジミヘンやスライ&ザ・ファミリー・ストーンのようなファンキーなグルーブをハッキリとわかるようにハードロックと融合させたアイデアがタイムリーだった。ロックの源流とも言える様々なアイデアを融合させたから、のちに勃発するオルタナミュージックの走りと紹介されシーンの中核を担うこととなる。
当時、アメリカでは、このバンドのファンキーに刻まれるビートがレッドツエッぺリンのようだと話題になり、ツェッぺリンが見直されるという副産物まで生み出したのだから、いかに最先端をいってたか理解してもらえるだろう。


POISON - Open Up and Say... Ahh! - Every Rose Has Its Thorn ★★ (2018-10-20 15:00:08)

曲は良いが歌が下手すぎる。全然感動出来ないが全米1位に輝いてヒット曲。
ティーンエイジャー向けのバンド。それが功を奏してデビューも早かったんだが、当時のアメリカは想像以上に浮足立っていたんだな。


POISON - Open Up and Say... Ahh! - Your Mama Don't Dance ★★ (2018-10-20 14:55:21)

ロギンス&メッシーナのカヴァー。メタルの枠に留まらない柔軟な姿勢が表れている。
モトリー・クルーが監獄ロックをやっているから、自分たちもみたいな臭いがするぞ。
大衆志向があるから全米2位を記録するほどアルバムが売れたんだ。


GAMA BOMB - Tales From the Grave in Space (2018-10-20 14:41:51)

北アイルランド出身、期待のヤングスラッシャーによる3枚目のアルバム。ノリの良い楽曲のオンパレード。コンパクトに纏め上げ一気呵成に突っ走るというアイデアは面白い。
その半面、非凡なものを感じさせたセンスは減退、スラッシュバンドだからこそ期待できるスリルは皆無。勢いはあるが深みのないサウンドに転換してしまった。求めるものによって評価は変わるのだが、ズバーーーーッと流れて終わってしまうのはやはりマイナスでしょう。器用さが仇になったようなアルバムだ。


FOCUS - Moving Waves - Eruption ★★★ (2018-10-18 00:32:24)

優雅が叙情的。スケールの大きさに加えフレーズの親しみやすさも白眉だ。
場面展開豊かな泣きのギターワークもベストプレイの一つだろう。
それでありながらも派手なフレーズを使わなくともプログレの真髄を確認出来るのが凄い。


FOCUS - Moving Waves - Focus Ⅱ ★★★ (2018-10-18 00:26:43)

素直に歓喜の涙を流したい、そんな絶品のギターが素晴らしい。


FOCUS - Moving Waves ★★★ (2018-10-18 00:24:41)

ハードロックにヨーデルを取り入れる奇抜なアイデアで一躍有名になったオランダのプログレ集団。その面白さはフルートやオルガンまでサウンドに取り込み、どれも想像力とオリジナルティに満ちていた。叙情性の高い楽曲はどれも優美、ドラマティックに盛り上がる展開など、一度聞いたら耳かは離れないだろう。


DIO - Holy Diver ★★★ (2018-10-13 23:28:26)

この世界で知らぬ者などいない稀代の名シンガー、ロニー・ジェイムス・ディオ。RAINBOW~BLACK SABBATHと渡り歩き、遂に自分が率いるバンドを結成した。
若々しい派手なギタープレイで魅了したヴィヴィアン・キャンベルの存在感、同じく派手なロールプレイでガンガンと攻めるドラマーはカーマイン・アピスの実弟ヴィニー・アピス。ヴィニーの手数の多いドラミングはロニーに重宝され長らく行動を共にするパートナーとしても知られる。
キャリアを重ねベテランの域に入っていたロニー、しかし彼は守りの入ることなどなく果敢にシーンの中心へと攻めこむ。古典的なムードの中でメタリックな若い音へ接近。モダンなアレンジを念頭に
練り上げた楽曲は、ロニーの説得力に満ちた歌唱スタイルによって鍛えられ、見事に独創性を磨きあげた。
自分のイメージを払しょくするのではなく、より広大に膨らませる事に成功したロニーのアイデアは常に時代の先を見据えていた。それだけに看板ギタリストだったヴィヴィンアン脱退以降、求心力を失い活動が尻すぼみしたのが残念でならない。


SABER TIGER - Paragraph4 ★★ (2018-10-11 02:32:49)

SABER TIGER 30周年記念ベスト盤。ファンによるリクエスト結果を踏まえて、現メンバーによるリレコーディング。
確かそんな触れ込みで紹介されたParagraphシリーズの第4弾。久保田陽子時代の名曲から、懐かしい渡辺が唄っていた「Die With Cryin’」、そして下山脱退時代の「Lord」など重要なレパートリーをおさえファンの期待に応え体裁を整えた。

それを理解しているコメントと、何も知らないでコメントしているのでは、これ程、温度差があるのかと驚いている。無知は怖いな。
全体的にムリにヘヴィに仕上げた結果、オリジナルにあった構築美が押しつぶされ味気ないものに変わってしまった。
細部まで完璧に練り上げたフレーズを無理にヘヴィにしなくても良かったのに…

HARD SIDにバラードなんて一曲もないし、何をしてHARDなんだと逆に聞きたくなるのだが、HARET SIDEはボリューム以上に内容が物足りなかったな。もっとやれるよサーベルはね。


MICHAEL SCHENKER GROUP - Built to Destroy - Systems Failing ★★★ (2018-10-09 00:58:36)

ゲイリーの歌をフォローするようにマイケルの弾きまくるソロが超絶クール。
そろそろ初期の曲をセルフリメイクしたアルバムを作ってほしいな。
こんな素晴らしい曲が知られていないなんて不幸だ。


MICHAEL SCHENKER GROUP - The Michael Schenker Group - Lost Horizons ★★★ (2018-10-09 00:54:41)

ゲイリー・バーテンの下手な歌に目眩がする。
ゲイリーショックを引きずるリスナーの目を覚まさせるマイケルのギターソロにぶっ飛んだ。
そしてまたゲイリーの歌が始まりずっこける。
MSGとは、その両極端を楽しむバンドなのだ。
そしてここで泣かせまくったギターを弾きマイケルは”孤高の天才”の名を頂戴したのだ。


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - This Is My Heart ★★ (2018-10-09 00:46:51)

前作パーフェクトタイミングに収録されても違和感がない。
アメリカン指向だがドイツで売れる為の仕掛けがほどこされている。
しかしマイケルのギターじゃなくとも成立する曲でもある。
これがMSGなのか…


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - Take Me Back ★★★ (2018-10-09 00:43:03)

欧州的な繊細さがメロディに編み込まれている。確かにライトでポップな作風だが悪くない。
このアルバムでしか聞けない曲だ。覚えやすすぎる歌メロはエンタメ性の高さを巧みに表現している。


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - Destiny ★★★ (2018-10-09 00:39:57)

アニメソングのような親しみやすさ、成功したならば文句も押さえつけれるが、売れなかったよな。
その空しさが裏で鳴り響いている乾いたロビンの歌声とマイルドさがポイント。
バンドとしては間違いなく成熟しているんだが、キメ手に欠けたアルバムを象徴するような佳曲。
この程度で満足しなければならないアーティストまでマイケルは落ちぶれた。


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - There Has to Be Another Way ★★★ (2018-10-09 00:33:40)

マイケルのギターが大泣きしているインスト。
この叙情性がマイケルでしょうよ。
このアルバムの他の曲ばかり褒めているけど、これが一番だろ。
短いインストにしたのは誰のせいだ!
もっと聞かせろ!!責任者でてこい!!!


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - Save Yourself ★★ (2018-10-09 00:31:23)

冒頭から弾きまくっているな。でもなんかシックリこない。
ソロも技術的に見ても最高峰。やっぱりこの時代のマイケルはらしくない。
その象徴のような曲だ。最高にクールな部分と最悪の不似合いさが共存している。


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - Bad Boys ★★★ (2018-10-09 00:27:03)

ロビンの太い声が似合うね、新生MSGにピッタリとロックナンバー。
これならラジオでもオンエアーしてもらえそうだ。
前作が不評過ぎて、このタイプは不満の槍玉にあげられた。
でもロビン&マイケル両者の特性が見事に融和している名曲なんだけどな。
この曲を楽しめないとアルバムも楽しめないと思う…


AIRPLAY - Airplay ★★★ (2018-10-08 00:32:28)

敏腕プロデューサーやスタジオミュージシャンの顔を持つデヴィット・フォスターとジェイ・グレイドンの二人による一枚限定のAORプロジェクト。緻密にアレンジされたポップな楽曲は、一般的なリスナーを差し置いてプロのミュージシャンから高い評価をうけたアルバムとしても知られる。複雑なコード進行がもたらす知的なセンス、スリリングに展開するサウンドは単なるポップロックなんてヤワな印象を抱かせない完璧な姿を見せているが、裏でなるポップさが売れる要素をすべて持っていった。シンセによる大胆なシーケンスの導入も魅力的だ。そしてシャープなカッティングギターもオシャレに聞かせる。
派手なソロがなくてもリズムギターの重要性を実感させるのも玄人を喜ばせたのだ。


THIN LIZZY - Thunder and Lightning ★★★ (2018-10-08 00:17:31)

やたらサイクス、サイクスと持ち上げられるアルバム。リリース時は、これがシン・リジィによるラストアルバムと銘打って売り出したニュースの方が遥かに大きかった。
当時のジョン・サイクスなんて単なるゲイリー・ムーアのフォロワーとしか見られていないからね。

ホワイトスネイクが売れたことで、次々とサイクス参加の作品に脚光が急に浴びる事になる。そしてBURRN!誌でも特集された影響後に、このアルバムの評価が高まったと言える。リリース時に凄いと騒いだ雑誌も一般的なロックファンもいなかった。後乗せの理論が大勢を決しているので当てにならない論調が多い。当時から凄いと思ったとウソ臭いことを言う奴が巷に溢れかえっていたなぁ(笑)

だいたいが成功しているならラストアルバム興行はしないだろうよ。

NWOBHMブームに便乗した形でメタリックな要素を強めてきた作風、当時、売り出し中のギター・ヒーロー、ジョン・サイクスを加入させ一花咲かせた。サイクスもスコット・ゴーハムの裏で堅実なリズムプレイをキープ。確かに才能のあるギタリストだ。でもそれを当時評価した奴は少数派もいいところ、いかにBURRN!の影響が強いかを物語る事象だ。

一周回ってBURRN!の記事を知らない人も多いと思うから、当時のニュースを確実に覚えている身として断言しておきたい。サイクスは音楽性に影響を与えられる立場でもなかった。後付が目に余るな。

サイクスがいなくともメタリックなアルバムになった。そのためにサイクスのようなルックスの良い若者を見つけたにすぎない。スコット・ゴーハムやダーレン・ワートンの方が遥かにイニシアチブを握っていた。

そして一番言っておきたいことは、ギターパートのほとんどがスコット・ゴーハムのプレー。音楽は音を楽しむもの、字を読んで聴くものではない。目の前にあるものを認知することが大事。サイクスのパートなど一部のソロや1割程度。


BAD COMPANY - Bad Company - Can't Get Enough ★★★ (2018-10-07 23:54:36)

この曲の魅力はシンプルなんだけどリフに尽きる。


LYNYRD SKYNYRD - (pronounced 'lĕh-'nérd 'skin-'nérd) ★★★ (2018-10-07 23:50:53)

骨太なサザンロックが魅力のバンド。アレン・コリンズ、エド・キング、ゲイリー・ロッシントンによる、トリプルギターが奏でる、三者三様の違いが同時に鳴らされるから、生まれる独特のドライブ感が最大の魅力だった。ダビング録音じゃない三人の持ち味がコクをだしてるんだよ。
シングルカットされた⑧もスマッシュヒット。デビューアルバムなのに代表作と推すファンも多いアルバム。


JOE STUMP - Guitar Dominance ★★★ (2018-10-07 23:33:38)

ネオクラ系ギタリストの一人。イングヴェイのようにバンドを組んだり、ソロアルバムを作ったりと節操のない活動が目につく男。このアルバムが世に出た最初だと思うが、途切れる事のない力技の速弾きプレイにぶっ飛んだ。荒々しいピッキング、高速スウィープとレベルも高い。骨太なネオクラサウンドはお世辞にも音質が良いとは言えないが、それを補って有り余る迫力が備わっている。


MCAULEY SCHENKER GROUP - Perfect Timing ★★★ (2018-10-05 21:57:52)

日本では神を崇められた元祖ビックインジャパン、マイケル・シェンカーが3年間の沈黙を破りリスタート。新たに迎えたロビン・マッコリーの名前もバンド名に組み込んだ溺愛ぶりにファンはどよめいた。
そして蓋を開けたらAUTOGRAPHとの仕事を終えたばかりのアンディ・ジョーンズがプロデュースを務めるハードポップアルバムが出来上がってきた。信者が待ち望んでいたのと乖離した音楽性にファンは大ブーイング。指針となるBURRN!でも高い評価を獲得できず、ブーイングの声は一段と大きくなる。とにかく当時はボロカスだったね。

メジャー化したメタルフィールドにすり寄った駄作。トレンドメタルの急先鋒のような扱いをうける。その戦犯がロビンだった。いわれのない罪のなすり合い、はたから見てればそんな程度にしか映らない。ロビンの歌は個性的で美麗な泣きメロを唄っているよ。
マイケルだってヨーロピアンな哀愁に満ちたメロディを弾いている。ロビンとマイケルのメロセンスが融合。⑧ばかり取り上げられるが、⑨が始まった時はゾクっとさせられたね。歌もギターも相性抜群だよ。

誹謗中傷の的になったアルバムだが、数年後BURRN!誌で見直されたのがきっかけで擁護するファンが不自然なくらい増えた。世の中がいかに権威に引っ張られているかの象徴のような事象だ。最初からメジャーフィールドに打って出たクオリティの高いAORよりのハードポップアルバムだったよ。ブリティッシュハードポップでは全然ないけどね。それは色んなとこで読んだこと説です残念ちゃん。
でも結論を言えば、マイケルのアルバムじゃなきゃ話題にならない程度のありがちな音だけどね。


TED NUGENT - Cat Scratch Fever ★★★ (2018-10-03 22:42:21)

原始人みたいに布切れ一枚の半裸姿が日本人にウケなかった。まぁミュージックライフじゃ、ヴィジュアルの良くない外タレは無視されたからね。あんな雑誌を当てにしてる奴の話なんざぁ、聞いてられんわな。
全世代にうけるようなシンプルでドライブ感重視の作風は売れまくり全米17位、プラチナディスクも獲得と大成功を収める。上記の悪しきイメージを引きずる似非ロックファンのせいで、いまだに馬鹿にされる傾向にあるが、彼があの人は今状態になったのは、強烈な白人主義のリベラルとは程遠い馬鹿正直なアメリカ人だからにすぎない。
日本人にも手厳しい暴言を吐いたりしていたからね。でもそれがロックってもんじゃないのかね?今のご時世じゃ肩身の狭い思いをするけどさ、ギターはジャカジャカ掻き鳴らすテッドの豪快なキャラは魅力的だけどね。


MONTROSE - Paper Money ★★★ (2018-10-03 22:30:00)

期待のスーパーグループ。気合の入ったデビューアルバムだったが全米100位にもランクインせず商業的には失敗。作品のクオリティも高く清いくらいスパッと聞かせてくれるアルバムだったのに残念無念な結果。
結果がすべてのショービズの世界、早々と路線変更に舵を切ってはいるが、前作との類似性も高くサミー・ヘイガーもこなれてきたので歌が上手くなっている。
そのかいあって全米60位代まで駆け上る事に成功。前作の面影がある⑤が突出したイメージを植え付けるが、大人びた普遍的アメリカンロックへの歩み寄りが成功への道のりならばウケいれるべきだろう。これはこれで全然悪くないよ。


MONTROSE - Montrose ★★★ (2018-10-03 22:22:39)

エドガー・ウインターバンドで活動していたギタリスト、ロニー・モントローズ。モット・ザ・フープルからの誘いを蹴ってまで始動させたのがモントローズだ。
当時は無名だったサミー・ヘイガーの野性的な歌声とロニーのハードなギターは、両者の魅力を存分に際立たせ、どストレートなハードロックサウンドを鳴らしている。トータル33分、代表曲が立ち並ぶ本作の聴きやすさはハンパない魅力だ。
プロデュースはヴァン・ヘイレンと同じくテッド・テンプルマン。だからなのか両者には共通する魅力があると思いませんか?ドライブ感のある音作りも類似たかしですよ。


AC/DC - The Razors Edge ★★★ (2018-10-02 00:32:52)

日本ではロックと言えば矢沢だろうしサザンやミスチルも該当する。ロックインジャパンに代表されるフェスなどを見渡せば楽器も弾けない奴らがロックと紹介される。この形骸化されたロックという言葉とは対極にいるホンモノのバンドがAC/DC。
そんな彼らも時代に翻弄され泣かず飛ばすの時期が80年代中盤に訪れる。スコットの後任として迎えられたブライアンも肩身の狭い思いをしただろう。

日ハム主催の札幌ドームの試合でも2回終了だったかな?日ハムファンを鼓舞するために、コール&レスポンスの時間があるのですが、そこで使用される楽曲が①。みなでサンダーって大合唱するんですよね。ジャンル不問の原始的ロックンロール。日本のロックとは大違いの清い精神性がある。
それでありながらブルース・フェバーンが尽力することで売れることも両立させたんだから、あっぱれだ。両者の思惑が見事に合致したモンスターヒットアルバム。時代に左右されないAC/DCの強い精神性が打ち勝った瞬間でもある。その時代に出会えて幸せだと思ったね。彼らが売れる姿は痛快だったよ。胸がスッとするよね。


GUNS N' ROSES - Appetite for Destruction ★★★ (2018-10-01 23:59:47)

新人ながら破格の契約金を手にデビューを果たすも売り上げは良くなかった。ふてぶてしい態度に業を煮やしたゲフィンレコードの上層部。不良債権になりつつあったバンドが一躍スターダムにのし上がったのが①のPV。
イントロからゾクゾクとさせる不敵なギター、そこから一気に爆発するジャングルロックに衝撃を受ける。特にアクセルの変化自在の歌声は驚異的なインパクトを残した。
それまでシーンの真ん中でのさばっていたヴィジュアル重視のグラム系バンドを総駆逐。一部メディアが、そこら辺のグラム系と同格扱いをしたために、それを真に受けた目ざとい情報ツウもいたが、音を聞けば明らかに違う事は明白だ。
後付けじゃなく最初から別もんのロックバンドだったよ。

シーンにカツを入れるストレートな表現、パンキッシュなロックサウンドは、本来あるべきワイルドなムードに満ち足りている。生々しい喧嘩上等サウンドはマイク・クリンクの手腕によるところも大きく、彼の仕事がゴージャスを競ったヘアメタル勢とも一線を画すサウンドを築き上げることにもなった。

綺麗な音じゃないのに、メロディの良さが際立つ⑨を作れるセンスに非凡なものを感じる。破壊的で凶暴な音なのに、そこには一点の濁りもない清らかさ。商業目的のロックじゃない、本物のヴァイヴがあるから売れたんだろう。


METALLICA - Master of Puppets ★★★ (2018-10-01 23:39:47)

音楽を聴くうえで一番不必要なものは先入観。食べログの点数を気にしながら飯食う奴の意見を当てにするかね?ここのお店は3.5だから美味いって言われても全然入ってこないよね。理論武装なんて何の役にも立たない、そんなもん後から幾らでもついてくるよ。
BURRN!のレビューみてCD買いにいく奴と同じだね。点数ありきの絶賛じゃ、誰も耳を傾けてくれないよ。嘆かわしい。

メタリカを語るなら間違いなくこれが一番。まだまだマイナーだったスラッシュメタル、メタリカの地道な活動がメジャーレーベルをも動かすことに、大手エレクトラとの契約。既に一部のファン層が楽しみジャンルの枠を超え始めたメタリカ。大がかりな宣伝の効果も功を奏し大成功を収める。

それは音そのものが表す説得力の凄さ、特に①から②の流れはヘヴィメタルの歴史に刻まれる程のインパクトだ。強力なスタートダッシュはメタリカのイメージを決定つけることになる。破壊的な部分もあるが、ヘヴィメタルのマナーを重視する姿勢、そこに塗りたくる混沌とした独自性の高いメタリカワールド。それらを整理整頓し自らの力に変換することで唯一無二のサウンドを築き上げたのだ。今後、メタリカがどんなに売れたアルバムを作ろうとも、今作を超える作品を作ることは不可能だろう。商業的な成功を残したから素晴らしいアルバムなのではない、メタリカがメタリカである必然性。それが見事に揃ったから凄いアルバムなのだ。
雑誌の評価も、世間の認知も関係ない。自らの力で切り開きメジャー流通の機会を手に入れたのだ。そして予備知識もない多くのロックファンが一発で魅了されぶっ飛んだんだ。

知識って何かね?馬鹿も休み休み言いなさいな。


陰陽座 - 封印廻濫 ★★★ (2018-09-22 14:16:39)

初期の代表曲「火車の轍」を収録したりと、オムニバス盤などに収められたレア音源を一まとめにしてくれた良質な企画盤。これはファンにとっては嬉しい一枚となった。
バラード「月姫」の美しさに息を飲む。その中でも「窮奇」は初期の中で最もストレートなヘヴィメタル色を出し切った隠れた名曲である。ヴィジュアル系だと思ってライブに来たキッズは震えあがったろう。


ACTION - Warning in the Night ★★★ (2018-09-21 12:00:41)

ギタリストが広川大輔にチェンジしてから1枚目のアルバム。デビュー当時から歌謡曲バリのポップスなんだが、ハードさもある不思議な感覚のバンド。名曲100.000VOLTのセルフカヴァーも収録。日本からしか生まれないであろうサウンドは十二分に個性的だ。


X-RAY - OUTSIDER ★★★ (2018-09-21 11:54:55)

専任キーボードが正式に加入してからのミニアルバム。とにかくポップなナンバーがズラリと並んだ。彼らがこの時期に目標としたバンドはジャーニーなどのアメリカンロックなんだろうな。レコード会社の介入が音楽性を変えさせたとも取れる。そういえばシングルでトゥイステッド・シスターのカヴァーやってBURRN!でも叩かれたもんな。そりゃ叱られるよ、売れたての曲をカヴァーしちゃあね。


ALICE IN HELL - Creation of the World ★★★ (2018-09-21 11:20:22)

東日本大震災のチャリティー・アルバムの第3弾としてリリースされたMetal bless JAPAN「KEEP ON FIGHTING」に提供した「Down The Highway」を聴いたのがきっかけでこのバンドを知りました。

若いのに渋めのスピードメタルをやっているのは好感が持てるね。ただ闇雲に速いだけではない間の取り方とか、ブレイクの仕掛け方等、細かいアレンジも結構効果的にやってる。

高い演奏力を持ったトリオによる、ブリティシュよりの拘りを感じさせるアプローチはジューダスプリースト調からアンスラックス風、果てはモーターヘッド並の爆走メタルまで聴かせてくれる。今後要チェックの若手だ。日本にも確実にピュアなメタルバンドが根付いてきたね。


JETHRO TULL - The Broadsword and the Beast ★★★ (2018-09-17 22:09:01)

多くのアーティストが直面した時代の流れ、その潮流の中でイアン・アンダーソンも大いにもがき苦しんだ。方向性をガラリと変えた前作は実験的な要素も強く意欲に溢れてはいたがセールスは惨敗。ツアーも盛況とはいかず多くのファンを失った。そして追い打ちをかけるようにメンバーもあいついで脱退。イアンのソロプロジェクト的なスタイルへと変貌を遂げていくことになる。
そんな過渡期の作品だがプロデューサーにポール・サムウェルスミスを招聘、外部の血を導入することで袋小路に迷い込んだバンドに新たなる可能性を見出そうと苦戦していたんだと思う。
前作よりもトラッド色が復活、不自然なほどに浮いていたキーボードもアジャストしてきた。当時は無名だったピーター・ジョン・ヴェテッシも重厚なサウンドのカギを握るかのように大活躍、その見事な指さばきは②⑥⑦⑧などで確認できる。