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80年代
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E
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フランス
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叙情/哀愁
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コメント・評価
Recent 50 Comments
1.
火薬バカ一代
★★★
(2018-02-23 23:40:15)
フランスはシェール県ブルージュ出身で、アルバム2枚(とEP1枚)を残して解散した今もオリジナルLPの中古盤が高値で取引される等、マニア筋から根強い支持を受ける5人組が'86年に発表した1stアルバム。
夢見が悪くなりそうな人相の悪い兄ちゃんが描かれたジャケットだけだと、オカルト/サタニック・メタルでも演ってそうな感じを受けますが、実のところ、JUDAS PRIESTの“THE HELLION”か、はたまたY&Tの“FROM THE MOON”かというツインGによる重厚なイントロで幕が上がる本作で聴くことが出来るのは、オーソドックスな正統派HMサウンド。(フランスのバンドには珍しく歌詞は全曲英詞です)
良好とは言い難いプロダクションと、煮え切らないウェットな声質のシンガーの歌唱が相俟って、全体的に小ぢんまりとしていて些か音に迫力は欠けますが、聴き手の期待を煽るドラマティックなイントロからテンポアップして切り込んで来る①⑧という、なかなかの名曲ぶりを発揮するナンバーを本編の最初と最後に配置。その合間にもノリ良くアグレッシブな③、RAINBOWを思わす重厚な④、メロディアスなミッド・チューン⑤、哀愁を帯びたメロディが疾走する⑥等、粒の揃った収録曲が引きも切らず繰り出される本編は、マニアから愛されるのも納得の完成度の高さという。
「フランス語はメタルに合わない」という決まり文句の下、ここ日本では正当に評価されたとは言い難い80年代フレンチ・メタル・シーンですが、実際は数多くの優れたバンドが群雄割拠していたという、その充実っぷりを裏付けてくれる名盤の一つではないかと。
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2.
失恋船長
★★★
(2019-04-06 21:55:43)
知る人ぞ知るフレンチメタルの隠れた名盤。もったいつけたイントロで煽るのはJP仕込みと言ったように正攻法で迫る、小細工無用のグレコローマンスタイルは実に清い。そこにフレンチメタルらしいというかフランス流のおもてなしは軽やかな口当たりでもあり、ガチガチのサウンドとは一線を画す柔らかい肌触りを感じさせるのも面白い。
メタルらしいハードさと欧州由来の叙情的なメロディ、絶妙なバランス感覚で聴かせる手腕も狙って出来たのか、偶然の産物なのか分かりませが、渡米後のスコーピオンズのような親しみやすさもあったりと、将来を期待され場数をこなすために敗戦処理を担当する若手投手のような活きの良さもあり、何とも形容しがたい魅力がある。
上手くもないし、ずば抜けたリーダートラックが有るわけでもない、しかし通して聴いてもつまらないと投げ出す事もなく完投するだけの体力はある。この煮え切らなさがB級たる所以なんだろうが、個人的にはこういう作品を楽しめてこそ、貴重な時間や大金を投じてメタルへ捧げた人生に意義があると思っています。
勝手なイメージだが、このなまくらな音質も含めフレンチと思わせるサウンド、そして真っ向勝負でメジャー級のメタルを目指した作風は大いに支持できますね。2017年には我らがNo Remorse Recordsから500枚限定でCD化もされた一品。普遍的メタルが好物の方はチャレンジする価値大ありですよ。
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