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IF I COULD FLY
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1. 失恋船長 ★★★ (2018-11-07 11:49:21)

シンガーとして類まれな才能を持ち合わせているトーマス・ヴィクストロムのソロアルバム。海上のポツンと浮かぶ岩にギター片手に腰を掛け笑顔を浮かぶジャケに購入を躊躇させるのだが、そんな不安をふっ飛ばすほどの優れた内容を誇る一品。

ロックシンガーのみならずプロのオペラ歌手の顔を持つトーマス。確かなテクニックとキャリアに裏打ちされた歌声は、どんな曲調にもフィット。北欧産のサウンドではあるのだが、よりワールドワイドでメジャー感の強い作風を押し出す事に成功。アコギを多用した大陸的な香りもあれば、透明感溢れるメロディを乗せたり、時にはミート・ローフのようなコーラスを多用したりとバラエティに富んだ楽曲を見事に歌いきっている。押しの強い声ではないので個性的とは言えないが、親しみやすい哀愁のメロディを次々と提示、そのメロディセンスはコーラスワークにも発揮、ソツのない作り込みの楽曲は亜流と揶揄されても、煌びやかさで押し切れる魅力がある。本当に聴けば聴くほど、新しい発見もあり、多くの人が関わり制作されたんだなぁと感じさせる芸の細やかさも聴きどころだ。
リリース時、日本ではメジャーなシンガーではなかった為に、輸入盤屋に在庫を抱えさせた一枚。その後の活躍のおかげでダウンロード盤が出るまでは、世界中のメロディ派が血眼になって捜し高価格で取引されていたという幻のアルバムに昇格。歌モノロックが好きな人ならグッとくるでしょうね。
してくる



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