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AN OLD CASTLE OF TRANSYLVANIA
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解説 - AN OLD CASTLE OF TRANSYLVANIA
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1. 火薬バカ一代 ★★★ (2019-01-10 00:06:01)

60年代末期に結成され、日本のプログレッシブ・ロック・シーン黎明期を駆け抜けた5人組が、’73年にコロムビア・レコードから発表した1stアルバム。
遡ると元々はGSグループとして活動していたそうで、そのせいか歌詞は全て日本語。ファルセットを用いたVoの歌唱スタイルや、歌メロからは歌謡曲テイストが色濃く滲み、「日本語ロック論争」かまびすしい70年代当時はそうしたドメスティックな要素が批判の俎上に乗せられたりもしたそうな。但し、後追いリスナー的には「寧ろそこがいいんじゃない!」と。ムーグ・シンセサイザー、メロトロン、バイオリンというプログレ三種の神器に琴まで加え、時にメランコリックに、時に壮大に紡がれるシンフォニックなサウンドには、欧米のバンドにだって引けを取らないミュージシャン・シップ/楽曲構築力の高さと共に、日本のバンドならではの木目細かいメロディ・センスが注入されていて、こちとら本作のそうした部分にこそ惹かれた次第。
ヘヴィにして悲壮な②や、和のテイスト薫る③等、本編前半に並ぶ楽曲もいちいちこっちの琴線に触れてきますが、圧巻はやはりLPでいうところのB面を占める、全4部構成、収録時間20分に迫る一大組曲“トランシルヴァニアの古城”の存在。Gとメロトロンが重厚に咽び泣く、オカルティックなヘヴィネスと哀切なメロディに彩られたこの名曲には、KING CRIMSONのアバンギャルドな部分を薄め、その代わりに哀愁のメロディを大幅増量したかのようなCOSMOS FACTORYというバンドの魅力が凝縮されていますよ。
評価が割れているバンドだそうですが、個人的には断然「賛」に一票を投じたいところです。



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